ベテランジャーナリストによるエッセー、日本記者クラブ主催の取材団報告などを掲載しています。


第8回(ハバロフスク・ユジノサハリンスク)極東ロシア・エネルギー資源(2008年9月) の記事一覧に戻る

サハリンの期待(津野 慶)2008年9月

普段はあまり感情を表に出さないサハリン州のアレクサンドル・ホロシャービン知事がうれしそうな顔をした。日本の報道機関がまとまって知事にインタビューするのは初めて。高揚した感じが伝わってき
た。

私は昨年7月、州都にあるユジノサハリンスク支局に赴任した。直後に就任したホロシャービン知事は、北方領土問題でこれまで強硬発言をせず、日本との経済協力をひたすら呼び掛けている。日本記者クラブの取材団にもその意義を訴えた。

サハリンは北海道のすぐ隣。その近さに比べると交流は少なく、本州では知名度も低い。先日、東京の大手旅行会社で「ロシアのサハリンまで航空券を」と言うと、若い店員は欧州の地図をじっと見ていた。

それが石油・天然ガス開発でどう変わるか。今回は日本企業が建てたロシア初の液化天然ガス工場を見た。ロシア側は高く評価し、一層の協力を望んでいる。北海道はかつて樺太(サハリン)との取引で栄えた。両地域の関係がどうなるのか、領土問題とともに進展を期待したい。

(日本記者クラブ会報2008年11月号から転載)

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