2024年12月13日 13:00 〜 14:00 10階ホール
吉村洋文・日本維新の会代表 会見

会見メモ

12月1日の代表選挙で日本維新の会の代表に就任した。秋の衆院選では全国的に伸び悩み議席は減少。党勢回復が課題となっている。

吉村洋文代表は、来夏の参院選について「マイナスからのスタート」とし現有議席以上を目標にするとともに、社会保障改革、教育無償化、企業・団体献金の禁止の3本柱について政策実現に努めると強調。「掲げた公約を0.5でも1でも実現し、『社会が変わった』と思える実績を重ねることが重要になる」と述べた。

 

司会 西山公隆 日本記者クラブ企画委員(朝日新聞社)


会見リポート

新代表 党の存在意義を模索

大八木 友之 (毎日放送東京報道部長兼解説委員)

 緊張していたのだろうか、固い表情でパソコンに目を落とし、党のビジョンが記されたパワーポイントを説明していく。

 「日本維新の会という政党が何のために存在するのか、党の存在意義というのをもう一度再確認する必要がある」。普段、大阪府庁の会見などでとうとうと主張を述べる姿とは異なる吉村氏がそこにいた。

 12月1日、吉村氏は日本維新の会の代表に選ばれた。

 選挙の結果は圧勝だったが、維新としてはジョーカーを切ったことになる。

 橋下、松井両氏のカリスマ創業者時代を引き継いだ馬場前代表は「8番キャッチャー」を自認しつつも国会議員らしく国政でのパフォーマンス向上を模索した。

 しかし、目玉政策を打ち出せず与党と野党の間をさまよう姿勢は改革政党としての期待値を下げ、衆院選で議席を減らし失墜した。

 全国的な支持と国会での存在感を失う中で、気づけば吉村氏以外に代表を務められる人材はいなかった。

 では党勢回復を託された新代表は何を目指すのか。政党の代表に加え大阪府知事、地域政党・大阪維新の会の代表の3つのわらじを履く吉村代表は3つのパーパスを挙げた。

 「次世代のための政党であること、道州制を実現する政党であること、永田町文化を変える政党であること」

 自民や立憲のように支持母体を持たない政党であるがゆえにしがらみの無い改革が実行できるのだという。国会対策委員長に酒の飲めない2回生を充てたのは永田町文化を変える意気込みの表れということか。

 これからは政策の中身が大切だという吉村代表、通常国会で実現を目指す政策も3つ。

社会保険料の引き下げ、教育無償化、企業団体献金の禁止を掲げた。少数与党の中で国民民主党とともにどう立ち回るかに注目が集まるが、揮毫で「志」と記したように大志を貫き社会を変えられるのか、維新と政治家吉村洋文の真価が問われる。


ゲスト / Guest

  • 吉村洋文 / Hirofumi YOSHIMURA

    日本維新の会代表 / Leader, Japan Innovation Party Representative

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