2020年05月01日 13:00 〜 14:00
「新型コロナウイルス」(17) 困窮する学生 岩崎詩都香「高等教育無償化プロジェクトFREE」 代表 / 山岸鞠香「一律学費半額を求めるアクション」代表

会見メモ

写真左から岩崎詩都香さん、山岸鞠香さん。

 

感染拡大による経済活動の低迷が学生生活にも深刻な影響を及ぼしている。

学生への支援策などの実現に取り組む「高等教育無償化プロジェクトFREE」代表の岩崎詩都香さんと、「一律学費半額を求めるアクション」代表の山岸鞠香さんの2人がオンラインで会見し、困窮する学生の実態と必要な支援策について話した。

「一律学費半額を求めるアクション」はコロナ禍を機にさまざまな大学で始まったインターネット署名の発起人(学生)が連携する中で生まれた。4月30日には約1万の署名を文部科学省に提出している。

司会 土生修一 日本記者クラブ専務理事兼事務局長 

「高等教育無償化プロジェクトFREE」

 FREE 4月22日緊急提言

「一律学費半額を求めるアクション」ツイッター

 

■会見資料

 (1)「実態調査集計結果①②」

 (2)「文科大臣宛て趣旨説明」

 (3)「大学授業料の推移」

 (4)「5つの学費に関する数字」

 (5)「4月30日 安倍晋三内閣総理大臣、萩生田文部科学大臣への要望書」

 (6)  「一律学費半額を求めるアクション」投影資料

 


会見リポート

「贅沢品」化した高等教育に異議

松下 秀雄 (朝日新聞社「論座」副編集長)

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、困窮する大学生や専門学校生が続出している。その実態を伝え、授業料などの学費減免を求める二つの学生グループの代表が会見した。

 回答した学生の5人に1人が退学を検討している――。「高等教育無償化プロジェクトFREE」による調査結果(2次集計)は衝撃的だ。

「バイトがなくなった。親もほとんど仕事がない」

「学費などを払えず借金が膨らむくらいなら、大学をやめたい」

岩崎詩都香代表(21)はそんな学生の声を紹介し、もともとギリギリの生活を送っていた学生が数多くいるうえ、アルバイトが減り、家計も打撃を受けて、「柱がなくなった家」に暮らしているような状況だと説明。早く支援しないと退学してしまうと、一律の授業料半額免除やアルバイトの休業補償を求めた。

「一律学費半額を求めるアクション」は、各地の大学の署名運動の発起人たちのグループだ。

4月半ば、学生たちに学費の振込用紙が届いた。学校に通えないのに全額払わされるのか? 疑問を感じた学生たちが同時多発的に始めた署名運動がつながり、共同で署名を募って文部科学省に届けた。

 山岸鞠香代表(26)は、コロナで困窮する学生の授業料減免のため補正予算案に計上された額が7億円と知り、「これでは救えない」と感じて取り組んだと説明した。早稲田大1校で5億円の学生支援策を講じ、カナダ政府は6900億円を投じるのに、あまりに少額だからだ。

 OECD諸国の中で、日本は高等教育に対する公費支出が際だって少ない。このため学費が高く、しかも上がる一方だ。それでは教育を受けられる人が減り、コロナの治療にあたる医療従事者も十分に養成できないじゃないか……。2人の訴えは、「贅沢品」化した高等教育に異議を唱え、意味を問い直すものだった。


ゲスト / Guest

  • 岩崎詩都香 / Shizuka Iwasaki

    日本

    高等教育無償化プロジェクトFREE 代表

  • 山岸鞠香 / Marika Yamagishi

    日本

    「一律学費半額を求めるアクション」代表

研究テーマ:新型コロナウイルス

研究会回数:17

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