2020年04月17日 14:00 〜 15:00 オンライン開催
「新型コロナウイルス」(9) 横倉義武・日本医師会会長

会見メモ

日本医師会の横倉義武会長が登壇し、医療現場における感染者対応の現状や課題について話した。

司会 上田俊英 日本記者クラブ企画委員(朝日新聞)

日本医師会

配布資料


会見リポート

「日本版CDCで情報発信を」

堀井 恵里子 (毎日新聞社論説委員)

 新型コロナウイルス感染症と日々治療現場で向き合う医師たち。「外来診療で一番困った」点は、感染を確認するPCR検査が十分できないことだったという。医師が必要と判断して帰国者・接触者相談センターに相談しても、なかなか検査を受けられないことが4月上旬まで続いた。

 会見が行われたのは、ちょうど東京都などで地域医師会がPCR検査センターを設ける取り組みが始まった頃。「道が開けて、少しずつ検査が増えていくと思う」と少し安堵した様子だった。

 医療従事者の子どもが保育園に登園しないよう求められるなどの「風評被害」の問題では、防止のために作成したビデオを紹介した。

 政府に対しては、医療従事者が安心して患者の治療をするために、不足が指摘されている医療用マスクなどの防護具の配備を要望。今後については、「診断キットをできるだけ早く確立してもらいたい」という点を強調した。

 政府が特措法に基づく緊急事態宣言の対象地域を全国に広げたことについては「評価してよいと思っている」と述べた。「感染する人をできるだけ減らすには、接触を減らすしかない」として、感染者の減少に期待を示した。

 米疾病対策センター(CDC)にならい、「日本版CDC」の必要性にも言及した。日本には国立感染症研究所などの国立機関はあるが、「非常事態に指示をする組織がなく、不便さを感じた」のがその理由という。「CDC」が「感染症の危機管理体制強化や健康・医療情報の適切な発信を担うべきだ」と指摘した。

 既往症がなくても重症化するケースについては、喫煙の影響を指摘。「新型コロナウイルスと親和性が高いと言われている。これを機会に禁煙しましょう」と呼び掛けた。


ゲスト / Guest

  • 横倉義武 / Yoshitake Yokokura

    日本 / Japan

    日本医師会会長 / Chairman, Japan Medical Association

研究テーマ:新型コロナウイルス

研究会回数:9

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