2020年03月24日 13:30 〜 15:00 10階ホール
「オリンピック・パラリンピックと社会」(9) 1964年聖火リレー秘話 ジャーナリスト 夫馬信一さん

会見メモ

1964東京五輪聖火空輸作戦』(2018年原書房)を著した夫馬信一さんが、1964年東京大会の聖火リレーのルート決定までの経緯や、アテネからの東京までの道のり、「ミスター聖火リレー」と称された文部官僚・中島茂氏(故人)の人柄などを語った。

司会 森田景史 日本記者クラブ企画委員(産経新聞)

 

1964年聖火リレー秘話の1回目はこちら:

3月19日(木) 13:30~14:30「オリンピック・パラリンピックと社会」(8) 1964年聖火リレー秘話 久野明子さん


会見リポート

成功の陰に「現場の応用力」

川島 健司 (読売新聞社東京オリンピック・パラリンピック準備室長)

 『1964東京五輪聖火空輸作戦』の著者である夫馬さんの会見は、新型コロナウイルスの影響で、東京五輪の聖火リレーでは走者が走らないと報道された日に行われた。

 夫馬さんは、前回東京五輪の聖火がギリシャからアジアの各国を経由して、現地でのリレーを行いながら無事に日本に到着した陰には、組織委の聖火係だった中島茂氏の尽力があったことを紹介。目の持病があった氏が、台風による航空機の破損など、多くのトラブルを乗り越えたものの、輸送の間にストレスなどで左目の視力を失った逸話を披露した。

 そして、64年五輪が成功したのは中島氏のように「現場にいた人の応用力が優れていたから」だとした。

 会見のあった日の夜、東京五輪の1年程度の延期が決まった。史上初の事態に、56年後の我々の世代は、どれだけ現場の力を見せられるだろうか。


ゲスト / Guest

  • 夫馬信一

    ジャーナリスト

研究テーマ:オリンピック・パラリンピックと社会

研究会回数:9

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