会見リポート
2019年12月04日
19:00 〜 20:00
10階ホール
山本太郎・れいわ新選組代表 会見
会見メモ
れいわ新選組の山本太郎代表が会見し、60分以上にわたり記者の質問に答えた。
司会 川上高志 日本記者クラブ企画委員(共同通信)
会見リポート
「消費税5%」が唯一の共闘条件
山田 惠資 (企画委員 時事通信社解説委員)
記者会見は質疑応答から始まった。まず、衆院解散時期の見通しを問われると「いつあっても良いように準備している」と明言。野党共闘については「消費税を5%に減税することを条件にするならわれわれも加わる。それ以外に(条件は)設けない」と述べ、「消費税5%共闘」を呼び掛けた。
2019年の参院選では「消費税廃止」を公約化した。疲弊した地方を消費税はますます苦しめるとの認識からだったが、消費税5%を掲げる現実路線に戦術ダウンさせた。その理由は明快だった。「私たちが一番望んでいるのは、野党が固まりとなって安倍政権と対峙し、政権交代につなげることだ」
れいわの小選挙区擁立目標は100人。だが、野党共闘で候補者調整を行った結果、れいわの獲得議席数が減ることは受け入れるとの考えを表明。さらに「他の野党が消費税5%に乗れないなら、われわれは勝手にやる。小選挙区に100人を擁立し、れいわが議席を増やすことだけを考える」と明言した。
野党共闘が実現せず、れいわ単独で戦った場合、当然、野党票は分散する。消費税5%カードを共闘戦略の核に置いているわけだ。
一方で、消費税減税・廃止によって不足する財源については、大企業や高所得者への税率引き上げを主張。同時に新規国債発行による財政出動も提唱している。「自国通貨を持つ国は低インフレ下なら継続的に国債発行可能」という「現代金融理論」(MMT)に基づくもので、アベノミクスとも重なるように見える。
この点に質問が及ぶと、「アベノミクスの失敗は、第1の矢である金融緩和は行ったが、機動的な財政出動という第2の矢が放たれていないことだ。国がけちり続けた介護、原発廃炉、火力発電問題に投資すべきだ」と述べ、小さな政府を志向する安倍政権との違いを強調した。
ゲスト / Guest
-
山本太郎 / Taro Yamamoto
れいわ新選組代表