2018年06月19日 13:00 〜 14:30 9階会見場
「朝鮮半島の今を知る」(9) 西野純也・慶応大学教授

会見メモ

朝鮮半島の今を知る (9)

6月12日の米朝首脳会談に至るまでの経緯と合意事項などその結果について分析、朝鮮半島の安全保障秩序の展望について話した。

慶応大学HP教員ページ

 

 

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司会 五味洋治 日本記者クラブ企画委員(東京新聞)


会見リポート

「朝鮮戦争終結」なら日米安保激変

 史上初の米朝首脳会談から1週間後の6月19日。米韓両国は8月の合同軍事演習中止を決め、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長は、中国の習近平国家主席と会談した。だが、米朝高官による非核化交渉は、まだ具体化していない。

 同日会見した西野純也慶応大教授は、米朝共同声明を読み解き「米朝の信頼関係構築なしに、非核化は進まないということだ」と評価した。共同声明の文章構造が、4月27日の南北合意「板門店宣言」と酷似していることから「北朝鮮の考え、ドラフト(草稿)が土台になっている」と分析し、米朝会談は、北朝鮮ペースで進んだという見方を示した。

 今後の流れも「体制保証と非核化プロセスが同時に進む」と説明。北朝鮮を事実上の核保有国として認めることになり「最終的に裏切られるという懸念があるが、トランプ氏は承知の上で進めている」と語った。

 米国が、北朝鮮に体制保証を約束したことの意味についても解説。緊張緩和が進めば、在韓米軍の縮小・撤退といった「調整」があるほか、朝鮮戦争の終結で朝鮮国連軍も解体されるとの見通しを示した。「根本的な安全保障構造が変わる。日本も無関心ではいられない」と指摘した。

 米朝首脳会談の2日後、日米韓三カ国は外相会談を開き、終了後の会見で、河野太郎外相は「日米同盟のコミットは変わらないと承知している」と微妙な言い方をした。だが西野氏は、会見と質疑応答の最後に「そもそも歴史をひもとけば、日米安保条約の締結は朝鮮戦争が起きたから。朝鮮戦争が終われば、日米安保体制に影響がないわけがない」と断言。北朝鮮の非核化は、歴史を巻き戻すことになる。発想の転換を迫る会見だった。


東京新聞政治部  大杉はるか

ゲスト / Guest

  • 西野純也 / Junya Nishino

    日本 / Japan

    慶應義塾大学教授 / Professor , Keio University

研究テーマ:朝鮮半島の今を知る

研究会回数:9

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