2018年02月07日 15:00 〜 17:00 10階ホール
メルジャン 新駐日トルコ大使を囲む会

会見メモ

大使は、産業工学専攻の大学教師から政治家に転身。与党・公正発展党(AKP)の創設メンバー。エルドアン大統領は独裁色の強いこわもてイメージだが、大使は、「メディアと友好的に意見交換したい」と対話重視を強調した。会見後に大使館の協力でトルコの食べ物、飲み物を楽しむ懇親会も行われた。

 

司会 土生修一 日本記者クラブ専務理事

通訳 大野理恵(サイマル・インターナショナル)


会見リポート

「対話と意見交換」を重視

 冒頭、「政治家とメディアは民主主義に不可欠だ。大使として報道機関と良好な関係を構築したい」と訴えた。大使はトルコの与党公正発展党(AKP)が発足した際からのメンバーの1人で、同党のメディア担当を務めた経歴を持つ。政権側と意見がぶつかることもあるメディアの対応は「髪の毛の色が変わるほど大変だった」と振り返る。会見では、最近厳しい局面が続くトルコ外交や、シリア北部のクルド人勢力に対する掃討作戦について、トルコの立場を熱弁。質問内容に異を唱える場面もあったが、最後は「こうした対話を続け、意見交換していくことが重要だ」と締めくくった。

 最近のトルコといえば、エルドアン大統領による強権的な政権運営がしばしば欧米諸国の批判にさらされ、国内で自由な言論が許されなくなりつつあると懸念する声も出ている。トルコの民主主義を疑問視する見方もあるが、大使は「トルコでは大統領に対しても、意見の違いがあれば反論することが可能だ。公正で開かれた選挙が行われている」と真っ向から反論。ただ、戦乱や政情不安が続く中東地域では、政情が安定している欧州の比較的規模の小さい国などに比べて強いリーダーシップが必要だと強調し、「民主主義とリーダーシップが併存できないことはない」と訴えた。

 一方、対日関係については「難しい仕事だ」と語った。それは、トルコと日本の極めて良好な関係を「さらに引き上げなければならない」からだという。大使はエネルギー分野や第3国へのインフラ輸出、農業、EPA締結など対日関係で発展させたい分野を列挙し、積極的に取り組んでいく姿勢を示した。

 ところで、今回の会合は「会見」ではなく「囲む会」と題して行われた。通常の会見の後、第2部として、出席者が大使らと親睦を深めるレセプションの場が設けられた。トルコの料理やお菓子が大使館側の厚意により提供され、出席者はトルコのワインなどを手に話に花を咲かせた。「対話と意見交換」を重視する大使の姿勢の現れに違いない。


時事通信外信部編集委員  吉岡 良

ゲスト / Guest

  • ハサン・ムラット・メルジャン / Hasan Murat Mercan

    トルコ / Turkey

    駐日大使 / Ambassador to Japan

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