2017年11月29日 15:00 〜 16:00 9階会見場
「どうなる野党」(1)大塚耕平 民進党代表 会見

会見メモ

元日銀マンで参院歴16年。民進党分裂の責任をとり辞任した前原誠司氏の後任として10月31日、代表に就任した。火中のクリを拾った形だが「今の状態を異常と考えるのではなく、有効活用できるよう野党間の連携を図っていきたい。議論を尽くせば尽くすほど、より良い結論に到達できるのが民主主義」。政治を「保守対リベラル」の図式で見るから劣化が起こるとも。趣味は仏教。自身のホームページ内のブログ「覚王山『耕庵』」を最後にPR。

 

民進党ウェブサイト

大塚議員ウェブサイト

 

司会 福田裕昭 日本記者クラブ企画委員(テレビ東京)

 


会見リポート

民進系3党の「連立政権」も

泉 宏 (時事通信出身)

 衆院選前後の“ドタバタ劇”で、いったんは解党を決めながら選挙後も存続することになった民進党の新代表として、暗中模索の党運営に悩むのが大塚耕平参院議員。会見では「わが国の民主主義は発展途上」と切り出し、国政選5連勝による安倍1強政権継続について「国民が政府を選択できる国でなければならない」として、次期衆院選までに国民の選択肢となる野党勢力づくりにまい進する決意を示した。

 

 そのためには野党再結集が必要だが「旧態依然の考え方なら(民進系が)できるだけ早く一緒に、となるが、3党で連立政権を目指すことも有り得る」と立憲民主、希望、民進3党による連立政権も視野に入れていることを明らかにした。今回の民進党分裂は路線対立が原因だが「1つの党でいると全員合意のため政策がまるく(曖昧に)なるが、3党だと違ったくくり方もできる。公党間合意の方が国民にも見えやすい」と3党連立のメリットも強調した。

 

 野党陣営では小政党が選挙協力して政権の受け皿をつくるいわゆる「オリーブの木構想」が浮かんでは消えるが、大塚氏は「(政策協議で各党が)冷静で謙虚な気持ちを持てれば可能だ」と前向きに評価した。

 

 「火中の栗を拾う」(民進幹部)ような今回の代表就任について「ここは私のようなタイプの人間の働きどころ」と胸を張った大塚氏だが、政党支持率1%という窮状については(衆院選で)民進党が1人もいなかったから当たり前」と苦笑しつつ「なんとか新しく組み立て直して支持率を回復させなければ」と党再建への苦悩もにじませた。

 

 日本銀行出身で仏教にも造詣が深い大塚氏。自らのホームページ(耕庵)に記した「学あり、論優れども、心貧すれば、任に能わず」とする耕学、耕論、耕心の「三耕探求」をモットーに党運営に取り組みたいと端正な笑顔で会見を締めくくった。


ゲスト / Guest

  • 大塚耕平 / Kouhei Ohtsuka

    日本 / Japan

    民進党代表 / President, The Democratic Party

研究テーマ:どうなる野党

研究会回数:1

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