2017年04月24日 18:00 〜 19:30 10階ホール
試写会「笑う101歳×2 笹本恒子 むのたけじ」

会見リポート

人生100年時代の映画を先駆けて

『101歳×2』。奇妙なタイトルであるが、まさにずばり。人生100年時代の先達に焦点をあて、自由闊達な対談を軸に、2人の警世の考えと暮らしぶりを縦横に描いた。それがそのまま、最先端の現代史に。

 

監督・脚本の河邑厚徳氏も、この映画を『LIFE SHIFT 100年時代の人生戦略』(リンダ・グラットン、アンドリュー・スコット著)を意識してつくったと語る。この本は、昨年末のベストセラー。新しい思想の流れをいち早く映画の世界へ持ち込んだ感覚が鋭い。

 

私は、たまたま『101歳×2』と前後して、街の映画館で『ターシャ・テューダー 静かな水の物語』を観た。世界中に「スローライフの母」として知られる女性が、92歳を自然とともに生きた世界である。

 

「人生100年時代」を描いた映画を続けて2つ観たといえる。

 

むのたけじさん。朝日新聞の大先輩。終戦の日に退社して、反戦平和の志を貫いて知られる。だけでない。記者としての軸足を地方政治に置く私には、週刊新聞『たいまつ』を手に、地域の政治に灯をともし続けたむのさんを、秋田県横手へと訪ねて謦咳に接した日が強烈に甦る。

 

笹本恒子さん。一昨年、横浜での「100歳写真展」に出かけ、「明治生まれの女性たち」など印象的な作品に感激した。さらに、いまも毎夜の食事はビフテキと赤ワインです、と説明してくれた会場案内の人の話にも驚いたことだった。

 

「笑う」が意味をもつ。若い世代に、屈託なく語りかけて、しかも深い味わい。さすが、と感じた。

 

書き加えたいのは、音楽。すばらしい。作曲家・加古隆氏の作品だ。彼は、『阿弥陀堂だより』(小泉堯史監督)で、音楽部門の2つの賞に輝く。余談だが、私は、この映画を 〝スローライフ映画〟と呼ぶ。


NPOスローライフ・ジャパン理事長/朝日新聞出身 川島 正英

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