会見リポート
2014年05月16日
17:30 〜 18:30
自民党副総裁
研究会「集団的自衛権を考える」6 高村正彦 自民党副総裁
会見メモ
会見リポート
持論の「限定容認」論を展開 理論的支柱としての重み増す
清水 真人 (日本経済新聞編集委員)
集団的自衛権の行使の「限定容認」へ踏み出す安倍晋三首相の記者会見の翌日。是非は別として、首相よりはるかに理路整然と憲法解釈の変更の論理を説いた。自民党の理論的支柱として重みを増し、公明党との協議で矢面に立つのもうなずける。
自衛権を「わが国は、自国の平和と安全を維持しその存立を全うするために必要な自衛のための措置をとりうる」と認めた最高裁の砂川判決を、まず引用。この法理の範囲内なら、内閣が憲法解釈を変更しても「立憲主義に反しない」と強調した。
砂川判決も受けて自衛措置を「必要最小限度の範囲」とした1972年の政府見解も「法理は正しく、維持すべきだ」が、「集団的自衛権もさまざまな形態がある。一切ダメ、は言い過ぎ」と指摘した。
同盟国などへ「出かけていって、そこを防衛する」ことが「一番典型的な」集団的自衛権で、違憲だとした60年の岸信介首相の国会答弁も紹介。「この行使には憲法改正が必要だが、必要最小限度の範囲で一部を認めるのは解釈で可能」とした。
野党時代の「2~3年前」に党憲法改正推進本部で一連の「限定容認」論を披露し、安倍氏から「分かりやすい」と賛同を得ていたと打ち明けた。
ゲスト / Guest
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高村正彦 / Masahiko Koumura
自民党副総裁 / Vice-President, Liberal Democratic Party
研究テーマ:集団的自衛権を考える
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