会見リポート
2013年11月15日
13:30 〜 14:30
10階ホール
秋本敏文 日本消防協会会長 記者会見
会見メモ
日本の消防団設立120年という節目に、日本消防協会の秋本敏文会長が会見した。全国の消防団の活動や東日本大震災の教訓をいかした消防防災体制のあり方などについて話した。
会見リポート
災害多発時代 団員減少も、守る心は変わらず
山﨑 登 (企画委員 NHK解説委員)
消防団は普段はサラリーマンや商店主をしていたり、農業や漁業などの仕事をしている人が、災害や火災が発生すると現場に駆け付けて防災や消火などの活動をする組織だ。報酬は1年に2~3万円とボランティア精神に支えられていて、東日本大震災では津波が襲ってくる中、水門を閉めたり、住民の避難誘導などをしていて198人もが犠牲になった。市町村の消防本部に勤める消防職員の犠牲者26人を大きく上回り、消防団が地域の防災の要の組織であることを強く印象付けた。
しかし産業構造の変化や核家族化の進行などで、団員数は減り続けていて、平成に入った頃は全国で100万人を超えていたが、現在は87万人ほどだ。災害の多い時代を迎える中、社会全体の取り組みで消防団の活性化を図る必要がある。
消防団という言葉は知っていても、その活動や社会的な位置付けがあまり知られていないとして、秋本さんは熱っぽい口調で消防団の現状と課題を話した。そして、最後に「消防団員は家族や地域への愛を力に変えているのです」と会見を締めくくった。
ゲスト / Guest
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秋本敏文 / Toshifumi Akimoto
日本消防協会会長 / President of Japan Firefighters Association