2000年11月10日 00:00 〜 00:00 宴会場
成田真由美・パラリンピック金メダリスト

（日本記者クラブ会報2000年12月号３ページから引用　記者による会見リポートを掲載）

・・・「こんにちは！　よろしくお願いいたします」

　いきなり明るい声と笑顔が飛んできた。もしもいま「スマイル・オブ・ザ・ジャパン」といった賞があったならば、真っ先に彼女を推薦したい気持ちにかられた。

　七種目を泳ぎ、うち世界記録五。六個の金と一個の銀、首が痛くなるほど重たいメダルを下げて帰国したのが11月１日。

　「練習の再開ですか？　帰国した翌日からでした。理由はシドニーの疲れをとるには、泳ぐのが一番いいと思ったからです」

　帰国して電子メールを開いたところ１５０通以上も来ていたという。ファクスや手紙も。

　「すべてお祝いと激励でした。それに花束も届きました。私ってこんなに応援してくださる人がいたんだと、幸せに思っております」

　現地からレースの結果を家族に電話すると、すでに伝えられていたそうだ。

　「アトランタ後の４年間で身障者、とりわけパラリンピックに対するイメージがずいぶん変わりましたね。私の地元ではメダルセールもやったりして……」

　といっても、一歩外に出るとバリアフリーはまだまだ、という。

　「車いすで街へ出るとだれのための道路、と思うこともあるし、障害者用のトイレ、駐車場も残念ながら」

　「理想の男性像はケント・ギルバートさん」

　「女性として子どももほしい。でもいまはとりあえずアテネを狙います」・・・