1998年11月28日 00:00 〜 00:00 10階ホール
江沢民 中国 国家主席

会見メモ

・・・11月末現在、会見への参加者が多かったベスト5は(1)江沢民中国国家主席(502人)(2)ブレア英首相(342人)(3)胡錦濤中国国家副主席(4)シラク仏大統領(310人)(5)キリエンコ露首相(256人)――の順。
特に国賓として来日した江沢民国家主席の会見は、滞在中ワン・チャンスのもので、加藤理事長が司会をされ、クラブとして大いに面目をほどこした。申し込みが多数になったため、現役優先にさせていただき、会場に入りきれない人たちのため8階にモニタールームを作って対応した。プレスによるプレスのためのこの種の会見の意義を、この際再確認しておきたい。
日本記者クラブ会報1998年12月号1ページから引用)

 

・・・中国・江沢民国家主席の記者会見は、初来日の国家元首とあって取材記者が殺到、これまでの記録を大きく塗り替えた、500人を超す大型会見となりました。
とても10階ホールの会見場には入り切れません。やむなく最前列だけ机を残して、あとは椅子席を、ぎっしり362席用意。あふれた記者のために別室に有線テレビを敷いてモニター室を準備する一方、英語しか分からない欧米の特派員用にフォーリンプレスセンター内で同時通訳のサービスをお願いするなど、万全を期したつもりです。
しかし、多大のご迷惑もおかけしました。ペンのワーキングを優先させるため、一度は受け付けたテレビとスチールのカメラ取材を代表取材に切り替えたり、D会員の希望者を抽選で46人の方にモニター室に回ってもらうなど、不手際を演じてしまいました。一部の会員からおしかりも頂戴しましたが、ご理解をお願いします。
さて、江主席は6年前に党総書記としてお出でいただいており、2度目のゲストです。終始にこやかな笑顔を見せておられましたが、埋め尽くされた記者席には驚かれたようです。内容は新聞、テレビでご承知の通りですが、やはり気になるのは「歴史認識」です。これまで天皇陛下や歴代の首相が機会あるごとに表明してきた反省や謝罪は何だったのでしょうか。
それはさておき、記者会見はつつがなく終わり大成功でした。SPが警護する囲いの外に司会役を務めた加藤理事長を見つけた江主席は、わざわざ乗り込んだエレベーターから飛び出してくると、あらためて固い握手を交わして「謝謝」を連発。気分良くお帰りいただけたと思います。
江主席の記者会見が行われた28日は、前日の27日から2日間の日程で開催した地方会員社の中堅記者を対象にした初めての記者研修と重なりました。記者会見が本決まりになった時点で、江会見を柱に急きょ研修日程を組み替えたのです。研修参加者には、思いもしなかった超大物ゲストの記者会見も体験できたわけです。・・・
日本記者クラブ会報1998年12月号5ページから引用)

 

・・・日本記者クラブへの登場は1992年4月、共産党総書記として来日したとき以来2度目である。今回は国家主席の肩書で、中国の国家元首としては初の公式訪問。東京での日程を終え、次の訪問地仙台に向かう前の50分間、記者会見に応じた。
江主席訪日のキーワードは「歴史認識」だった。到着声明に始まって小渕首相との首脳会談、宮中晩さん会、各界人士との懇談、早大での講演など、あらゆる機会をとらえて日本側に歴史認識の徹底を求めた。侵略戦争への反省と謝罪なしには、関係発展は望めないというわけだ。記者会見でも、主席の意図は冒頭ステートメントに表れていた。
「中日双方は歴史的経験を真剣に総括したうえで、歴史をかがみとし21世紀に向けた友好協力パートナーシップを樹立することで一致した。訪日は双方の努力により重要な成果を収め、中日関係の発展に必ず寄与するものになった」
中国側は東京での日程の締めくくりになる記者会見を重視、入念に準備したようだ。江主席と隣席の銭其琛副首相の手にはワープロ打ちされた詳細なメモがあった。多くの質問にはメモを見ながら、時には銭副首相と相談して答え、微妙な質問には慎重な言い回しでかわした。例えば日本に軍国主義復活の兆しがあると思うかとの質問への回答。
「高い地位の人を含む一部の人々がしばしば歴史をわい曲、侵略を美化し、中国とアジア人民の感情を傷つけている。これは日本が歴史にどう対処するかの問題を十分には解決できなかったことを示している」
この日午前の早大での講演では軍国復活主義について言及したが、記者会見では踏み込まず、歴史のわい曲批判にとどめた。質問前段で日本の平和主義を主張した質問者に挑発的な意図を感じたためと思われた。
訪日のもう1つのキーワードは「台湾問題」。首脳会談と共同宣言で、日本側が重要な態度表明をしたと評価した後、台湾の記者が台湾の辜振甫海峡両岸交流基金会会長との会談(10月)の印象について質問すると、「平和統一」の持論を展開。「武力行使(の権利)は放棄できない」「台湾独立は断固反対する」と声を強めたのが印象的だった。
久しぶりの中国最高指導者の会見とあって、土曜日の午後にもかかわらず多くの会員が会見場に入れないほどの盛況。質問者は日中台各2人、香港1人だったが、朝鮮半島問題や中ロ関係、国際通貨危機への対応なども聞きたかった。こうした時間の限られた重要会見では、代表質問は無理としても、質問者の事前調整が必要かもしれない。・・・
日本記者クラブ会報1998年12月号11ページから引用)


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