会見リポート
2019年07月29日
13:00 〜 14:30
10階ホール
「2019参院選後の日本 民意を読む」(2) 細谷雄一・慶應大学教授
会見メモ
国際政治、イギリス外交史が専門の細谷教授が、参院選から見る民意について話した。
司会 川戸惠子 日本記者クラブ企画委員(TBS)
『戦後史の解放II 自主独立とは何か 前編―敗戦から日本国憲法制定まで―』(2018年、新潮選書)
「2019参院選後の日本 民意を読む」
(1) 松本正生・埼玉大学社会調査研究センター長 7月26日(金) 13:30~15:00 YouTube動画
(3) 白井聡・京都精華大学専任講師 7月31日(水) 13:30~15:00 YouTube動画
(4) 中島岳志・東京工業大学教授 8月1日(木) 13:30~15:00
(5) 待鳥聡史・京都大学大学院教授 8月5日(月) 13:30~15:00
(6) 砂原庸介・神戸大学大学院教授 8月9日(金) 13:00~14:30
(7) 開沼博・立命館大学准教授 8月19日(月) 13:30~15:00
会見リポート
「ポピュリズムの種まかれた」
杉山 文彦 (時事通信社解説委員)
今回の参院選を「まれに見る盛り上がらない選挙」とこき下ろした。だが、裏返せば「先進国で日本のみが比較的安定した民主主義を実現し、ポピュリズムの津波を免れているからだ」という。
なぜ日本だけが─。細谷氏は既存メディアがなお健全な点を挙げる。
英国では今や国民の9割以上がSNSとかユーチューブに頼って政治の判断をするが、「日本は大手メディアが例外的に強い。6人に1人が(英国でいう)高級紙を読む。このことが、日本でポピュリズムが一定程度以上には拡散しない防波堤になっている」。
しかし細谷氏は、日本の民主主義が「内側から崩れる兆候」も見た。
「『NHKをぶっ壊す』というのは公共性を破壊し、むき出しのエゴイズムを求めるに等しい」。気鋭の国際政治学者は、「ポピュリズムの種はまかれた」と警鐘を鳴らした。
ゲスト / Guest
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細谷雄一 / Yuichi Hosoya
慶應義塾大学教授 / professor, Keio University
研究テーマ:2019参院選後の日本 民意を読む
研究会回数:2