2019年05月16日 14:00 〜 15:00 9階会見場
ぺレイラ駐日キューバ大使 会見

会見メモ

米ヘルムズ・バートン法第3章発動に抗議の会見。「同法は第3国にもキューバへの圧力を強いるもの。域外適用は国際法の原則に反する」。発動にはEUやカナダ、メキシコなどが反発しており、日本も反対を表明している。

大使は日本の反対表明に感謝を延べ、「日本は新天皇、キューバは新憲法、両国はともに新しい時代に入る」と友好を協調した。

 

司会 中井良則日本記者クラブ前専務理事

通訳 山中道子(キューバ共和国大使館)

 


会見リポート

「第3国の主権も侵害する」と米国の「ヘルムズ・バートン法」適用を批判

平山 亜理 (朝日新聞社社会部記者)

 1959年にキューバ革命が成功して60年を迎えた今年、キューバは米国による新たな制裁強化で、極めて困難な状況に置かれている。米トランプ政権が「ヘルムズ・バートン法」の3章を全面的に適用することに決めたのだ。

 記者会見でペレイラ大使は、「米国がキューバへの経済封鎖を世界に広げようとしている。第三国の主権をも侵すものだ。貿易の国際規則にも反している」と、トランプ政権を厳しく批判した。

 同法3章は、革命後にキューバ政府に接収された米国民の資産について取引をする者に対し損害賠償を起こせるとする内容で、外国企業も訴訟に巻き込まれる。96年のクリントン政権で発効したが、3章は適用が延期されてきた。

 「キューバ経済を窒息させ、困窮を増大させ、キューバへ投資を考えている国に恐怖を与えるのが目的だ」とペレイラ大使は言い、国内法の域外適用で、国際法の観点から違法だと指摘する。

 日本政府は、「民間企業の経済関係の安定の観点からも懸念を有する」とし「慎重な適用を」と米国に求め、EUやカナダも3章の適用に反対する。

 オバマ前政権で雪解けをしたかにみえた両国関係だが、急速に悪化。トランプ政権の反キューバ政策はエスカレートする。日本でも昨年10月、ペレイラ大使が米ヒルトングループ系列のホテルで宿泊を拒否された。国籍による宿泊拒否は日本の法律には違反するが、「米国企業として、米国の法律を順守する」との立場をホテル側は変えてない。これも、トランプ政権の強硬な姿勢の一つの表れといえる。

 ペレイラ大使は米国による長年の経済制裁で、キューバ国民は多大な被害を被っており、賠償額にすれば多大だと指摘する。制裁ではなく、話し合いでの解決を願う。


ゲスト / Guest

  • カルロス・ミゲル・ペレイラ・エルナンデス / Carlos Miguel Pereira Hernández

    キューバ共和国 / Republic of Cuba

    駐日大使 / Ambassador

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