2018年01月27日 13:45 〜 14:30 会見場
日仏2プラス2 フランス閣僚 会見

会見メモ

写真左=パルリ軍事相、右=ル・ドリアン欧州・外務相

司会 鶴原徹也 日本記者クラブ企画委員(読売新聞)

通訳 三宅薫子、小林新樹


会見リポート

特別な関係の先に

高木 香奈 (毎日新聞社外信部)

 「日本とは特別な関係にある」。フランスのルドリアン外相とパルリ軍事相が記者会見で何度か口にした。昨春に誕生したマクロン政権を支える2閣僚は、1月26日の外務・防衛閣僚会合(2プラス2)のため来日した。2プラス2は、今回が4回目。第1回会合は、2013年に国賓として来日したオランド大統領(当時)と安倍晋三首相が「特別なパートナーシップ」を築くとして、14年1月にパリで開催した。

 今年は日仏修好通商条約が締結されて160年。仏側は7月のフランス革命記念日にパリで行う軍事パレードに安倍首相を招待。同月には、パリで日本博も予定されている。記者会見での両閣僚の話しぶりは、友好ムードが漂っていたように見えた。

 2プラス2では、自衛隊と仏軍が物資や役務を融通し合う物品役務相互提供協定(ACAS)締結を大筋合意し、2月に自衛隊と仏軍が共同訓練を行うことなどで合意した。影響力を強める中国を念頭に太平洋地域での協力を進めることを確認した。パルリ氏は、安全保障分野で「利害は一致しており力を合わせて困難に取り組む必要がある」と話した。

 会見の最後、「マクロン大統領は日本をどう思っているのか。中国の方が好きなのでは」という質問が出ると会場がざわついた。マクロン大統領は年内来日を予定するが時期は未定。一方で新年早々に中国を訪れた。ルドリアン氏は「日本に来たときに直接質問したらいい」とした上で、「大統領はマルチラテラリズム(多国間主義)、国際法順守、環境やテロ対策の重視などが外交の原則。日本と価値観を共有しているので協力できると思う」と答えていた。新政権が日中との間でバランスをどう保つのか、関心が集まっていると感じた。


ゲスト / Guest

  • ジャン=イヴ・ル・ドリアン / Jean-Yves Le Drian

    フランス / France

    欧州・外務大臣 / minister for Europe and foreign affairs

  • フロランス・パルリ / Florence Parly

    フランス / France

    軍事大臣 / minister of Armed Forces

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