会見リポート
2017年11月11日
11:00 〜 12:00
10階ホール
大谷翔平選手(北海道日本ハムファイターズ) 会見
会見メモ
北海道日本ハムファイターズの大谷翔平選手が、球団が前日にポスティングシステムによる米大リーグ移籍を認めたことを受けて会見し、大リーグ挑戦の意思を表明した。
司会:宮内正英 日本記者クラブ企画委員(スポーツニッポン新聞)
会見リポート
米国でも二刀流に意欲
柳原 直之 (スポーツニッポン新聞社北海道総局)
日本ハム・大谷がポスティングシステムを利用してのメジャーリーグ挑戦を表明した。質問者の方に体を向け、うなずき、実直に答える。大谷の人柄があふれた1時間の会見だった。ポイントは二つ。なぜ、プロ5年目オフのこの時期にメジャー挑戦するのか。そして、メジャーでも二刀流を続けていきたいか、だった。
メジャーの労使協定では、25歳未満のドラフト対象外の外国人選手には球団別に総額で最大575万ドルの契約金上限が定められている。23歳の大谷にも適用され、球団は新入団選手と同様に6年間の保有権を持てる。譲渡金を日本ハムに払ったとしても、メジャー30球団には「格安」との見方が広がる。
これに対して、大谷は「まだまだ不完全な選手だと思っている。もっとやらなきゃいけないことが多いと思っているけど、そういう状態の中で行ってみたい気持ちの方が強かった。それは高校を卒業した時も同じだった」と言った。FAなら「100億円以上」と言われる総年俸だが、10万ドル以下のマイナー契約からのスタートになる。だが、どの環境に身を置けば「23歳の伸びしろ」を伸ばせるか、シンプルに出した結論が、この時期のメジャー挑戦だった。
二刀流の継続については、交渉に臨むメジャー球団次第とした。ただ、「栗山(英樹)監督をはじめ期待してくれている人たちがいる。その人たちの分も頑張っていきたい。まずは(メジャー側の)話を聞いてみたい」と意欲を見せ、「もう自分だけのものではないという部分もある」とも言った。1918年に当時レッドソックスのベーブ・ルースが2桁勝利(13)&2桁本塁打(11)を達成して、来年でちょうど100年。その間、誰も達成できなかった偉業だが、日本で2度達成した大谷ならば米国でもやってのけるかもしれない。
ゲスト / Guest
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大谷翔平 / Shohei Ohtani
プロ野球選手 / Baseball player, Hokkaido Nippon-Ham Fighters