会見リポート
2015年10月15日
15:30 〜 17:00
9階会見場
岡慎一 第29回日本エイズ学会学術集会・総会会長
会見メモ
第29回日本エイズ学会学術集会・総会(11/30~12/1)の岡慎一会長(国立国際医療研究センターエイズ治療・研究開発センター長)が会見し、記者の質問に答えた。また、プレ・イベントとして行われるTokyo AIDS Weeks 2015(11/28~29)について、生島嗣さん(ぷれいす東京)が説明した。
司会 宮田一雄 日本記者クラブ企画委員(産経新聞)
会見リポート
予防と治療の大きな成果を反映
宮田 一雄 (企画委員 産経新聞特別記者)
今年の日本エイズ学会は11月30、12月1日に東京で開かれる。わが国エイズ診療の第一人者とされる岡会長が選んだテーマは「予防、予防、予防、そして予防」。やや意外な印象だが、早期治療により(1)HIVに感染した人のエイズ発症を防ぎ、長期生存が可能になった(2)体内のウイルス量が減り、他の人への感染のリスクを大きく下げられることが確認された―という最近の研究の2大成果を踏まえているという。
世界保健機関(WHO)はその研究成果をもとに、12月発表予定だった治療ガイドラインのうち2点を3カ月前倒しして先行発表している。1つは、免疫細胞が一定レベルまで減少するのを待つのではなく、感染が分かったら直ちに治療を開始すること。もう1つは、感染リスクの極めて高いと思われる人に限り、感染していなくても抗レトロウイルス薬の曝露前予防投与(PrEP)を認めることだ。今学会ではこれらの研究分野の第一人者を海外から招き、最新の研究成果を聞くという。
学会前後の期間には「東京エイズウィークス」として都内でさまざまなイベントも企画。組織委員の生島嗣(いくしま・ゆずる)さんから、その概要も紹介された。
ゲスト / Guest
-
岡慎一 / Shinichi Oka
第29回日本エイズ学会学術集会・総会会長 / President, 29th Annual Meeting of the Japanese Society for AIDS Research
研究テーマ:HIV/エイズ