2014年05月30日 16:00 〜 16:50 10階ホール
ラーソン原子放射線の影響に関する国連科学委員会(UNSCEAR)議長 記者会見

会見メモ

Carl-Magnus Larsson, Chair for the sixtieth and sixty-first sessions of UNSCEAR
原子放射線の影響に関する国連科学委員会(UNSCEAR)のラーソン議長が、本年4月に発表した報告書「2011年東日本大震災後の原子力事故による放射線被ばくのレベルとその影響」の概要を説明し、低線量被ばくとがんの発生との因果関係などの質問に答えた。
◆なお、この会見について、国連科学委員会から以下の指摘がありました。
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初期避難と被ばく量に関する質問に対しての議長の回答が、意味合いが異なって訳されています。
議長が伝えたかったのは以下の内容です。
「最も影響を受けた地域から早期に避難した人々は,被ばく量が25(%),5分の1から10分の1にも減った可能性があると考える」
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司会 星浩 日本記者クラブ企画委員(朝日新聞)
通訳 池田薫(サイマル・インターナショナル)
写真右:中央左はクリックUNSCEAR事務局書記

会見リポート

健康影響は少ない 被災者と意見交換する機会も

前田 有貴子 (共同通信科学部原子力報道室)

「放射線の健康影響は極めて小さく、理論上のがん発症リスクも低い」。東京電力福島第一原発事故の健康影響に関する報告書の邦訳版を携えて来日した議長は、趣旨をこう述べた。


委員会はチェルノブイリ原発事故でも放射線の健康影響を調べており、歴史や経験がある。作成には世界の専門家80人以上が参加した。「われわれは科学的に分析する機関で、政策面には関与しない」とするが、報告書は日本政府が関連政策を決める上で大きなよりどころとするものだ。


低線量被ばくの長期的な影響は解明されていない。だからこそ被災者は、この「極めて小さいリスク」を自分や家族が負わないだろうかと心配する。いまの知見では、がんになっても放射線の影響かどうかはわからない。


議長は、まだわかっていない事故直後の放射線分布や初期被ばくを課題に挙げ、継続調査の方針を示した。今秋には被災者と意見交換する機会も設けると言い、被災者の不安に直接耳を傾け、建設的な対話が生まれればと願う。


ゲスト / Guest

  • カール=マグナス・ラーソン / Carl-Magnus Larsson

    原子放射線の影響に関する国連科学委員会(UNSCEAR)議長 / Chair for the sixtieth and sixty-first sessions of UNSCEAR

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