ベテランジャーナリストによるエッセー、日本記者クラブ主催の取材団報告などを掲載しています。


第5回(韓国)与野党の大統領候補と会見(2006年2月) の記事一覧に戻る

予想以上に交流進む(持永 秀樹)2009年9月

 入社30年になる私にとって、駐在したこともなければ、出張はもちろんプライベートな旅行の経験もなく、「最も近くて遠い国」の代表が韓国でした。「アジア取材団」に同行しませんかーーという話があった時、「是非、行きたい」と何の迷いもなく参加の意思表示をしたのは、どういう気持ちの変化だったのか今もって分かりません。
  もともと私の興味の対象が欧州と北米・南米で、言語的には英語、スペイン語、ポルトガル語、イタリア語などで、朝鮮語とは全く縁がありませんでした。ましてや朝鮮語を勉強しようという気持ちも全くありませんでした。会社でもアジアの事はアジアの専門家にまかせるスタンスを取り続けてきたくらいでしたから。しかし、韓国取材団に同行してから、これまでの事が一変しました。やはり物事は自分の目で見て、触れて、確かめてみて、初めて本質が分かるという、単純な事がいまさらながら認識できたのです。
 政治的には日韓関係は小泉首相の靖国参拝問題でかつてないほど冷え込んでいる、という情報を新聞やテレビなどで見聞きするにつけ、こんな時期に韓国を訪問するのは、どうなのかな、と内心思っていましたが、見ると聞くとではやはり大きく違っていました。
  韓国で出会った人々は、知識人が多かったこともあるのですが、「悲しい過去はあるが友好的に未来志向でいきたい」と口々にしているのが印象的でした。それもそのはず、韓国の世界的な企業でもあるサムスンや現代自動車、製鉄所のポスコなどとの日韓経済・産業交流や文化交流は予想以上に進んでいるのが分かりました。
  ひとたび日韓の企業の操業が停止でもすれば、それは世界的な市場の混乱につながりかねない状況にまで関係が深くなっているとのことです。「一衣帯水」の国として、日韓関係がより緊密になることは両国にとってはいいことであるに違いありません。実り多い旅から帰り、辛い料理は苦手ですが、赤坂あたりで韓定食のおいしい店はないかな・・・などと思う毎日です。

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