会見リポート
2024年11月11日
16:30 〜 17:30
10階ホール
三浦大輔・横浜DeNAベイスターズ監督 会見
会見メモ
横浜DeNAベイスターズを26年ぶりの日本一に導いた三浦大輔監督が、南場智子・ディー・エヌ・エー代表取締役会長とともに登壇した。
三浦監督は、「日本シリーズ優勝という結果を残すことができて、ほっとした気持ちと嬉しさがこみあげてきた。あらためて優勝というのはこれほどいいものかと感じた」と喜びを語った。
日本シリーズで2連敗を喫し、3戦目の博多に移動したときのチームの様子について「諦めている選手は誰一人としていなかった」と振り返るとともに、その後の快進撃につながった要因を「選手が自分たちでミーティングをしたのが大きかった。自発的に集まって何かを変えないといけないというマインドになっていた」と話した。
南場さんは冒頭のあいさつで「いままで生きてきて一番幸せというぐらい幸せ。26年も待たせたファンの皆さんや支援をいただいたすべての皆さんに喜びを届けられたことが最高の喜び」と心境を語った。
今年はシーズン開始前から、日本シリーズの期間も含め夜にスケジュールを入れないようにしていたと、球団に対する思いの強さもにじませた。
司会 沢田啓太郎 日本記者クラブ 企画委員(日刊スポーツ)
会見リポート
ツーショット自撮りの関係
沢田 啓太郎 (企画委員 日刊スポーツ新聞社編集委員)
南場智子オーナーは、白のスーツの下に鮮やかなブルーのインナーを着て、ベイスターズカラーのバッグを持って控室に現れた。到着するなり、三浦大輔監督に「もう疲れは取れた? 少しは落ち着いた?」と優しく声をかけていた。
日本シリーズの第6戦では、横浜スタジアムに入りきれないファンが球場周辺に大勢集まった。南場オーナーはその様子を見て、いてもたってもいられず、球場の外に飛び出したという。
「ファンの方々に少しでも感謝の気持ちをお伝えしたくて。5回裏に7点取ってくれたので、これなら大丈夫と思って、球場の外を歩きました」
南場オーナーに気づいたファンからは「南場ママだ!」と歓声が上がった。今回のプレーオフは全試合、球場で観戦。ベイスターズ愛あふれる姿に、ファンの間では「南場ママ」と呼ばれている。この日、記者クラブからの贈呈品であるボールペンを渡されると、「早速使っていいかしら」と箱から取り出した。「南場ママ」と慕われる理由が分かるような気がした。
三浦監督は、ビシッと決めたリーゼントとは対照的に、物腰が柔らかい。試合中の穏やかな表情が印象的だが、「内心は違います。日本シリーズでもドキドキしっぱなしでした」と明かしてくれた。
強調していたのがコーチ、スタッフの力。「それぞれが役割に徹してくれましたし、その案で行こうということが多かったですね」。偉ぶらず、聞く耳を持ち、誰とも本音でぶつかる。令和の時代に沿った、監督像の一つだろう。
会見終了後のこと。演壇をバックに、三浦監督が南場オーナーとのツーショットを自撮りしていた。40年近くプロ野球界を眺めてきたが、ここまで自然で、フラットなオーナーと監督の関係を見たことがない。新しい風を確かに感じた。
ゲスト / Guest
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三浦大輔 / Daisuke MIURA
横浜DeNAベイスターズ監督
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南場智子 / Tomoko NAMBA
ディー・エヌ・エー 代表取締役会長