2024年05月27日 13:30 〜 14:30 オンライン開催
脇山伸太郎・玄海町長 会見 

会見メモ

高レベル放射性廃棄物の最終処分地選定に向けた第1段階となる「文献調査」の受け入れを決めた佐賀県玄海町の脇山伸太郎町長がリモートで会見し、町の現状や受け入れを決めた理由、この間の経緯、国に求めることなどについて話した。

 

司会 行方史郎 日本記者クラブ企画委員(朝日新聞社)


会見リポート

「最終処分場には向かない」

大橋 諒 (佐賀新聞社東京支社)

 原発の立地自治体として初めて、高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場選定に向けたプロセスの1段階目となる「文献調査」を受諾した佐賀県玄海町の脇山伸太郎町長が、5月27日、オンラインで会見に応じた。全国的な議論に一石を投じる意義を強調しつつ、「玄海町に最終処分場は向かない」と自らの〝信念〟を語り、2段階目の「概要調査」に進むことには否定的な考えを示した。

 脇山氏は「本当は文献調査に手を挙げたくなかった」と本音を吐露。「これは今まであまり、記者会見で言っていないが」と前置きした上で、「議会とあつれきができると、まちづくりに支障が出る。政治信念を曲げてまでと言われるかもしれないが、決断した」と、町議会との摩擦が町政運営に与える影響を懸念し、従来の自らの考え方を翻す格好で文献調査受け入れを決めたことを明らかにした。

 2段階目となる概要調査の際に、今回と同様に調査受け入れを求める請願を議会が議決した場合について問われた脇山氏は、「2期目が終わるころは、まちづくりが進んでいる。2年後は信念を曲げるということにはならないのではないか」と言及。「玄海町は炭鉱があり、長崎側には火山帯がある。玄海町は最終処分場を造るのには向かないと思う」と、町内への設置に否定的な〝信念〟を繰り返し強調した。

 脇山氏の率直な物言いから浮き彫りになったのは、最終処分場を巡る議論に、首長の任期の残り具合や、改選を見据えたタイミングか否かという個別事情が、少なからず影響するということだ。それは、首長の判断が必ずしも科学的な根拠や客観的事実に基づかないリスクをはらむと言うことでもある。脇山氏は市町村長らの判断が必要となる現行の選定プロセスについて、「なかなか厳しい。違うやり方もあるのでは」とも語った。再考の余地はないか。国は前面に立って考える必要がある。


ゲスト / Guest

  • 脇山伸太郎 / Shintaro WAKIYAMA

    玄海町長 / Mayor of Genkai Cho, Saga Prefecture

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