2023年06月12日 13:30 〜 14:30 10階ホール
「多様性社会への課題」(6) 稲田朋美・衆議院議員

会見メモ

LGBT理解増進法案について、自民党内のとりまとめにあたった稲田議員が登壇。提出までの議論や今後の展望などについて話した。

 

司会 佐藤千矢子 日本記者クラブ企画委員(毎日新聞)


会見リポート

理解増進法「大きな一歩」

中村 奈都子 (日本経済新聞社編集委員)

 LGBTなど性的少数者の理解増進法が6月16日に成立した。法整備をめぐっては、2021年に超党派議連が法案をまとめていたが提出に至らなかったという経緯がある。今回は与野党から3つの案が出たが、最終的には与党案に日本維新の会と国民民主党の案を反映させるかたちとなった。会見はこの修正案が衆院本会議で可決される前日に開かれた。

 稲田氏は自民党政調会長時代の16年、党内に「性的指向・性自認に関する特命委員会」を設置し、21年の超党派の合意案とりまとめにも携わっている。会見では与野党から出された3案やその後の修正案について主な違いを説明した上で「大きな違いはない」と強調した。2年前にもジェンダーアイデンティティーという言葉について議論があったとし、配慮義務については「当たり前のこと。すべての国民の人権が大切にされる社会を作るために法律を作っているのだから、法案成立は大きな一歩になる」と話した。

 稲田氏は夫婦の氏についてもファミリーネームは残しつつ、女性の不利益を解消するため公的に婚姻前の氏を使い続ける「婚前氏続称制度」を提唱。性的少数者と夫婦の氏に関する自身の考えに対して「左翼」とレッテルを貼られていることに反論。「より良い社会にするために変えるべきところは変えていくという自分の姿勢は一貫しており、自分こそが保守だと思う」と主張した。

 性的少数者への理解が進み、すべての人が暮らしやすい社会を実現することが法の原点にある。ただ当事者の間では「法律は理解を阻害する懸念がある」との声が上がっている。特に「すべての国民が安心して生活できること」という留意事項について「今後、全国の自治体や教育委員会に『安心できないから教育するな』といった要望書が上げられるかもしれない」と言う。国民の理解をどのように進めるか、政府が今後策定する基本計画などを注意深く見守っていく必要がある。


ゲスト / Guest

  • 稲田朋美

    衆議院議員

研究テーマ:多様性社会への課題

研究会回数:6

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