2019年01月30日 14:00 〜 15:00 10階ホール
「響きあうアジア2019」記者発表 安藤裕康・国際交流基金理事長

会見メモ

司会 藤井彰夫 日本記者クラブ企画委員(日本経済新聞)

 

国際交流基金アジアセンター


会見リポート

東南アジアとの文化交流 継続・強化訴え

林 路郎 (読売新聞社調査研究本部主任研究員)

 東南アジア諸国と日本との間で双方向の文化交流を強化する使命を担い、国際交流基金に「アジアセンター」が設置されたのは5年前。中国は大量の中国語教師を各国の「孔子学院」に送り込み、韓国もKポップなどを通じてソフトパワー攻勢をかける。日本は後れ気味で、日本語を海外で教えられる教員は100人そこそこ。「これはまずい」。文化普及の強化を決めた安倍首相が音頭をとって「センター」はできた。

 ダンスなど舞台芸術やクラシック音楽の公演、映画の共同制作、美術展、サッカーや柔道による交流、公開シンポジウム……。日本と東南アジアが双方の文化を持ち寄る数々の場を「センター」は用意してきた。今年6~7月には5年の活動を総括するイベント「響きあうアジア2019」を都内などで開く。

 「センター」の重要な役割に日本語普及がある。2014年から20年の7年間に3000人以上の日本語話者を各国へ派遣する「日本語パートナーズ」事業。派遣総数は19年度で累計2500人近くに達する。インドネシア、タイ、ベトナムといった国々で日本語を学ぶ高校生たちに、“日本語ネイティブ”と触れ合える希少な機会を提供してきたのが彼らだ。「でも日本人の99.999%はアジアセンターを知らない」と安藤さんは苦笑する。

 国際交流基金の任務は春以降さらに広がる。4月からの外国人材受け入れ拡大を前に、政府は海外での日本語教育の担い手に国際交流基金を指名した。来年度の予算は約30億円増える。

 海外における日本語教育の基盤は「教員、教材などの強化がまだまだ課題」と安藤さん。「アジアセンター」は20年までの時限事業だが、存続の必要性を訴える。「アジア各国からも『センター事業を続けて』という声が多く寄せられている」と語るその熱意が、記者会見場いっぱいに広がった。

 


ゲスト / Guest

  • 安藤裕康 / Hiroyasu Ando

    日本 / Japan

    国際交流基金理事長 / president, Japan Foundation

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