2018年04月11日 14:00 〜 15:30 10階ホール
「2年目のトランプ政権」(2)混乱の貿易政策 今村卓・丸紅経済研究所長

会見メモ

2年目のトランプ政権 (2)

丸紅経済研究所長の今村卓所長(前丸紅ワシントン事務所長)が、トランプ政権の貿易、外交政策について話した。

丸紅経済研究所

 

司会 杉田弘毅 日本記者クラブ企画委員(共同通信)


会見リポート

貿易摩擦深刻化の背景に経済ナショナリストの復権

 米中両大国の貿易摩擦が深刻化している。トランプ米大統領が、中国の知的財産権侵害などを理由に、中国製品を対象にした関税を指示したのに対して、中国も同規模の報復関税を表明して譲らない。

 丸紅のワシントン事務所長を務めた今村卓・丸紅経済研究所長が、トランプ氏の通商政策を解きほぐす。

 「トランプ氏自身は2020年の再選が最大の目標だ。何としても守り抜くための政策として、浮上してきたのが通商政策だ」

 次期大統領選で民主党が政権奪還となれば、ロシア疑惑によるトランプ氏の裁判リスクも浮上する。今秋の中間選挙で苦戦するとの予想もあり、国内向けの成果を出す必要があった。しかし、なぜ就任2年目にトランプ氏は動いたのか。

 「政権発足時はトランプ政権の内部で自由貿易派と経済ナショナリストの対立が続いていた。経験豊富な自由貿易派が政権内部を制圧したとみられる時期があった。しかし、ホワイトハウス内を仕切っていた自由貿易派のロブ・ポーター秘書官が前妻へのDV疑惑で辞任すると、ホワイトハウス内の構図が壊れてしまった。それほどもろいものだった」

 政権では経済ナショナリストが復権。そしてトランプ氏自身も保護主義を唱える本来の顔を見せた。

 「米国内では『中国は不公平』という認識が広がっている。知的財産権の侵害をして、米国に技術移転を強要したおかげで育った中国が、今、米国と技術覇権を争っている。米国の懸念と反感は強まっている」

 米フェイスブックの個人情報流出を受けて、米議会では規制強化の検討が進む。一方で、中国の巨大企業は国家と一体となり、データをかき集めている。巨大データ利用で米国は中国に抜かれる危機感がある。

 米政府高官へインタビューした経験も踏まえ、ワシントンでの9年半の分析を凝縮した90分間となった。


毎日新聞社経済部  安藤 大介

ゲスト / Guest

  • 今村卓 / Takashi Imamura

    日本 / Japan

    丸紅株式会社経済研究所長 / General Manager, Marubeni Research Institute

研究テーマ:2年目のトランプ政権

研究会回数:2

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