2018年04月19日 10:30 〜 12:00 9階会見場
「2期目の習体制」(5)改革開放40年目の日中関係

会見メモ

2期目の習体制 (5)

阮宗澤・中国国際問題研究院常務副院長(写真右)

張燕生・中国国際経済交流センター首席研究員(写真左)

 

司会 坂東賢治 日本記者クラブ企画委員(毎日新聞)

通訳 陳羚/青山久子


会見リポート

全面的開放に向け連携強化を

 深刻化する米中貿易摩擦、北朝鮮情勢の変化―。阮宗澤・中国国際問題研究院常務副院長と張燕生・中国国際経済交流センター首席研究員の会見は「改革開放40年目の日中関係」がテーマだが、このような情勢の変化に中国がどう対処していくのかも注目される中で行われた。

 改革開放と日中平和友好条約締結から今年で40年。阮氏が会見を通して強調したのは「二つの40年」を機に両国関係をさらに改善、発展させていくためには、両国が「信頼を増す」ことが重要という点であろう。

 その具体策についての言及はなかったが、一つのヒントとなりそうなのが、阮氏が挙げた4月の博鰲(ボアオ)・アジアフォーラムでの習近平国家主席の演説だ。習氏が明らかにしたのは、いわば「改革開放40年の次のステップに向けた新たな計画」。市場参入の大幅な緩和、投資環境の整備、知的財産権の保護、輸入拡大などの方針には「日本などのパートナーに、市場をさらに開放していくメッセージ」が込められているとみる。

 阮氏は質疑の中で北朝鮮情勢にも言及。北朝鮮の経済不振や不安定性は「閉鎖性」に原因があるとした上で、中国の発展は改革開放の成果であり、北朝鮮にも非核化と同時に「開放の道を進ませるべきだ」と説いた。

 張氏は経済面から改革開放の今後についての見解を述べた。改革開放から40年の中国の発展には「日本企業の功績もあった」と述べ、日中友好の重要性をあらためて指摘。「中華民族の偉大な復興」という習主席の目標を達成するため、次の段階は「全面的な開放」が必要との見方を示した。

 全面的な開放には、投資、ビジネス、市場環境のさらなる整備などが迫られるが、張氏が関連して訴えたのは「一帯一路」の役割。過剰な生産能力を一帯一路の関係国の中で共有することができれば世界経済はより均衡の取れたものになるとして「一帯一路の本質は、世界経済のリバランスを図ること」と指摘。日本の積極的な参画を促した。

 トランプ米大統領の保護主義的な政策を意識し「中日はともにグローバリゼーションを推進し、自由貿易を促していくべきだ」と強調。日中韓自由貿易協定(FTA)、東アジア地域包括的経済連携(RCEP)の実現に向けた日中協力の必要性を訴えた。


西日本新聞東京支社報道部次長  久永健志

ゲスト / Guest

  • 阮宗澤 / RUAN Zongze

    中国 / China

    中国国際問題研究院常務副院長 / Executive Vice President of China Institute of International Studies(CIIS)

  • 張燕生 / ZHANG Yansheng

    中国 / China

    中国国際経済交流センター首席研究員 / Reform Commission (NDRC), and Chief Research Fellow of the China Center for International Economic Exchanges (CCIEE)

研究テーマ:2期目の習体制

研究会回数:5

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