会見リポート
2016年08月25日
14:00 〜 15:30
9階会見場
「離島からの挑戦」 山内道雄 島根県隠岐郡海士町長 <2016年記者研修会>
会見メモ
島根県隠岐郡海士町の山内道雄町長が「離党からの挑戦」のテーマで話し、記者の質問に答えた。
司会 川上高志 日本記者クラブ企画委員(共同通信)
会見リポート
消滅の危機から地方創生の第一歩へ
中村 育子 (信越放送報道部)
「ないものはない」「あるものを磨く」「外貨を得よ」「逃げじゃなくて攻め」「地域は経営するもの」「役場は住民総合サービス株式会社」「移住から定住」「来る人拒まず去る人追わず」。島根県隠岐郡海士町の山内道雄町長の口から次々と飛び出す、地方創生の〝格言〟。
島根半島の沖合に浮かぶ人口2400人の島、海士町で2002年から町長を務める山内氏。過疎化、高齢化、財政悪化が進む島の立て直しに力を注ぎ、東京で売れる「島ブランド」の確立に取り組んできた。その結果、廃校寸前だった島唯一の高校には、全国24都道府県から生徒が集まり、町の人口の2割近くを移住者が占める。
1時間を超える会見で、何より伝わってきたのは、町長の熱さ。この熱が島中に伝播している様子が浮かんでくる。「町おこしがうまくいっていない町は、本気になっていない町」と言い切る山内町長。トップの熱を、役場に、住民にどう伝えるか。それが地方創生の第一歩だと感じた。
町長いわく、「海士町はチャレンジ事例であって、成功事例ではない」。日本中がチャレンジ事例であふれたとき、地方創生という言葉はなくなるのかもしれない。
ゲスト / Guest
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山内道雄 / Michio Yamauchi
島根県隠岐郡海士町長 / Michio Yamauchi, Mayor, Ama Town