2011年08月26日 15:30 〜 17:00 宴会場(9階)
佐野眞一 ノンフィクション作家

会見メモ

司会 日本記者クラブ企画委員 倉重篤郎(毎日新聞)


月刊現代 G2 佐野眞一氏の「ルポ・大津波と日本人」のページ

http://g2.kodansha.co.jp/4291/4503.html


著書『津波と原発』講談社のページ

http://www.bookclub.kodansha.co.jp/bc2_bc/search_view.jsp?b=2170388


会見リポート

言葉を失う体験にこそ

佐藤 昌之 (福島民報社社会部記者)

ノンフィクション作家の佐野眞一さんは「震災報道」をテーマにした講演で、徹底的に現場を取材する重要性を報道機関に身を置く私たちに訴えたのだろうと感じた。

東日本大震災の各社の報道について、美談が多すぎた点を批判していた。確かに感動的なヒューマンドラマをよく目にした。それは記者が現場で意図的に美談を探し、他のことは排除していた結果の表れだったのではなかったか。


佐野さんは「(現場に)行って、見て、考え、言葉を失って、言葉が出てくる」と表現した。取材する前の想定を超え、現場で初めて気付くことは多々ある。だからこそ、現場取材が記者活動の基本だと言われるのだろう。


私は震災以降、被災者に寄り添った取材を心掛けている。しかし日々の忙しさにかまけ、それを怠っていたのではないかと反省できた機会だった。これまでの取材で欠けていたのは何だったのだろうか。苦しさや悩み、喜びなど取材対象者が内面に抱えているものに迫っていく意気込みを持ち、被災者の声を読者に伝えていきたい。


ゲスト / Guest

  • 佐野眞一 / Shinichi SANO

    日本 / Japan

    ノンフィクション作家 / Nonfiction writer

研究テーマ:記者研修会

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