会見リポート
2002年07月22日
00:00 〜 00:00
10階ホール
奥田碩・日本経団連会長
会見メモ
……
小泉改革は十五点
「現状は十五点。昔は十点と言っていたが、道路や郵政など、やっと最近物事が動いてきた」
とつとつとした語り口ながら、小泉改革について断固厳しい評価を下した。経団連と日経連が合併して発足した日本経団連の初代会長に就任して2カ月。トヨタ自動車会長、政府の経済財政諮問会議民間メンバー(民間議員)という三足のわらじをはく。
奥田氏は六年半もフィリピンに「左遷」されながら、創業一族の豊田章一郎氏(後に経団連会長)に認められ復活。前任の豊田達郎氏の病気により急きょ社長に就任し、「変化しないことは悪いこと」とトヨタの「大企業病」退治に取り組んだ。
「小泉首相はリーダーとしての資質を十分持っている。応援したい」と首相にエールを送りながら、あえて辛口の通信簿を披露した心は、国際競争の世界で改革の難しさや痛みを身に染みて知っているから、と読んだ。
日本の将来のために企業改革や社会保障改革の重要性を説いたのは当然として、印象的だったのは「二十一世紀を多様な価値観を認める心の世紀にしたい」と語ったことだ。「新しい経済・社会の発展の原動力は、精神面の豊かさを求めるエネルギー、つまり人々がそれぞれの多様な個性を生かし、自分らしく生きることを通じて得られる充実感ともいうべきものに求めるべきだ」「豊かさの中での人間の尊厳とはなにかが、今日の課題」という財界リーダーの発言に新鮮さを感じたのは私だけではないだろう。
「国家の改革においては、指導的な立場にある人が、自ら率先して痛みを受け入れる姿勢を示さなければ、国民の行動を促すことはできない」と、政治にはもっと厳しくあってほしい。日経連会長時代は「人間の顔をした市場経済」など分かりやすい標語を打ち出した。アイデアと実行力に期待した。……
会見音声
ゲスト / Guest
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奥田碩 / Hiroshi OKUDA
日本経団連会長 / Chairman, Nippon Keidanren
