2004年04月16日 00:00 〜 00:00
エリ・エリアフ・コーヘン・駐日イスラエル大使

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会見リポート

駐日イスラエル大使

松尾 理也 (産経新聞外信部)

イラクで人質となった邦人三人が解放された翌日に行われた会見で、コーヘン大使は「イスラエルが長い経験から知ったのは、いったんテロリストに譲歩すれば次から次に要求を突きつけられるということだ」と、日本政府の人質事件への対応を評価した。

今年三月、イスラム原理主義組織ハマスの指導者ヤシン師がイスラエル軍の攻撃によって殺害された際、非難した日本政府に対し、ただちに反論した。パレスチナ和平で日本が果たすべき役割について聞かれると、「フェアであることが一番。一方を非難した後、バランスを取るためもう一方も非難するといった態度では、結局は影響力を持ち得ない」と述べた。

空手五段の腕前を持つ親日家。ビジネスマンから駐英大使への転身をイスラエル外相から打診された際、「赴任先が日本でなければ、大使にはならない」と答えたとの秘話を披露した。

「生活の一部」とまでいう空手について、「修行の中で、自らが自らの審判となって、内面と向き合う。自分が強くなることで、他人も強くする」と魅力を語る。「イスラエル人もパレスチナ人もみな空手を学べば、世界は平和になるのだが」と笑った。

パレスチナ問題をめぐる緊張は、日本からの観光客の低迷といった形でもあらわれている。「海外危険情報の段階引き下げなどを外務省に働きかけており、パッケージツアーの増加などの効果を期待したい」とした上で、「イスラエルの美しい顔を知ってほしい」と期待を述べた。

ゲスト / Guest

  • エリ・エリアフ・コーヘン / Eli-Eliyahu Cohen

    駐日イスラエル大使 / Ambassador to Japan

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