2017年06月01日 14:15 〜 15:30 9階会見場
小泉進次郎 衆議院議員 会見

会見メモ

自民党の「人生100年時代の制度設計特命委員会」事務局長を務める小泉議員が「こども保険」構想について話した。

 

司会 橋本五郎 日本記者クラブ企画委員(読売新聞)


会見リポート

こども保険、質疑に熱弁「挑戦者に社会の評価を」

清水 真人 (日本経済新聞社編集委員)

取材の現場でも記者に議論をガンガン吹っかける。この日も導入の旗を振る「こども保険」構想を手短に説明すると、残る大半の時間を質疑応答に充て、ボルテージを上げた。

 

「社会全体で子ども子育てを支えたい。米英などに見られる社会の分断を避け、国難と言える今後の人口減少の局面に、全世代が協調して立ち向かう国民統合的な思いも込めた」

 

消費税増税で賄うのが本筋では?

 

「それは政治の現実を見ていない。10%から先の増税などいつ実現できるのか。子ども対策はもう待ったなしだ。しかも新聞は軽減税率の適用対象ではないか。それを撤回してから言うのなら、説得力も生まれるが」

 

保険だと高齢者が負担しないが?

 

「若手議員で昨秋に年金や医療・介護の改革も提言した。小さなリスクは自己負担で、などと切り込んでいる。高齢者に何も言っていない、というのは木を見て森を見ず、だ」

 

ズバリ答えるかと思えば、さらりと受け流し、時に挑発的に切り返す。記者会見というより、双方向のディベートを楽しむかのように見えた。

 

党農林部会長として農政にも触れ「JAグループとのヒリヒリしたやりとりは財産。不確かな未来の中でも人は食べなきゃ生きていけない。農業はライフワークだ」と語った。同時に「社会保障は全国民が利害関係者という難しさを痛感する」。改革の二足のワラジに充実感がにじむ。

 

安倍内閣を揺るがす加計学園問題をめぐっては「国家戦略特区の制度をつぶしてはいけない。それとこれとは別だ」と語気を強めた。憲法9条に自衛隊の存在を明記する改正提案は「当然だと思う」と支持した。

 

来年の党総裁選に関しては「盛り上がる選挙を期待したい」。自身のことは「若いから頑張れ、という人は失敗を待っている。二度と立ち上がれないよう徹底的に叩きつぶすのが日本だ」と冷めた応答。「リスクを取った挑戦者をもっと評価する社会であってほしい」と締めくくった。


ゲスト / Guest

  • 小泉進次郎 / Shinjiro Koizumi

    日本 / Japan

    衆議院議員 / Member of the House of Representatives, the Liberal Democratic Party

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