1985年11月13日 00:00 〜 00:00 宴会場
澄田智・日本銀行総裁

会見メモ

・・・“貴賓室”でのサイン帳への署名のとき、就任早々の前回は「信為萬事本」と書いたが、今回は年月日と氏名のみ。前回のスピーチは書いたものを次から次へと読み上げ、質問の時間もあまり残さなかったが、今回は昼食もそこそこに国際通貨新情勢の背景と課題をまことに要領よく説明したあと、「さあどうぞ」と質問に応じた。G5以後の円高・ドル安時代の立役者の面目躍如。
「片足をアクセルに乗せたまま、エンジンブレーキをかけているのか」との問いには、「エンジンブレーキなどかけていない。アクセルにはつねに足を置きながら、ブレーキが必要になれば、いつでもかける」と。「(投機勢力はカラダを張っているが)われわれは相当な覚悟で臨んでいる」「市場はわれわれの努力を正当に評価してくれた。自己採点するなら、各国の協調ぶりをふくめ、点は相当に高い。次は政策面での協調だ」「通貨制度の改革は次のサミットでも話題となる永遠の課題だが、現在の変動相場制に代わるものができると思わない」「(累積債務問題のベーカー提案は)調停づかれのいま、南北が議論しあう目標ができた。十分に意味がある」・・・
日本記者クラブ会報1985年12月号8ページから引用)

会見音声


ゲスト / Guest

  • 澄田智 / Satoshi Sumita

    日本 / Japan

    日本銀行総裁 / Governor, Bank of Japan

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