2014年10月15日 14:00 〜 15:00 10階ホール
米国人元戦争捕虜 記者会見

会見メモ

外務省の日米草の根平和交流プログラムで来日した、7人の米国人元戦争捕虜が会見した。 それぞれの日本国内での収容所経験などについて振り返った。


右から ウィリアム・サンチェス(William R. Sanchez)(96歳) ワーレン・ジョーゲンソン(Warren Jorgenson)(93歳) ダニエル・クラウリー(Daniel Crowley)(92歳) オーラル・ニコルス(Oral C. Nichols)(93歳) ダレル・スターク(Darell Stark)(91歳) ジャック・シュワーツ(Jack Schwartz)(99歳) アンソニー・コスタ(Anthony Costa)(94歳)


司会 露木茂 日本記者クラブ企画委員

通訳 大野理恵(サイマル・インターナショナル)


会見リポート

全員が90歳代 日米関係の成熟が多様な証言可能に

三好 範英 (読売新聞編集委員)

5回目になる日米草の根平和交流招聘プログラムで来日した米国人元戦争捕虜ら7人は、99歳のシュワーツ氏(前列左から2人目)を最高齢に全員が90歳代。しかし、時に立ち上がって熱弁をふるう矍鑠たる老人たちだった。


「フィリピン・パラワン島のジャングルで空港建設に従事させられ、半数が死亡した」「大森の収容所で東京大空襲に遭い、九死に一生を得た」という悲惨な体験談もあったが、「日本の工場では、日本人が昼の弁当を作って持ってきてくれた」「聖書を学んだという日本軍兵士から『神の加護があるように』と言われた」という、ほっとさせられる話もあった。


戦争の記憶、となるとアジアの隣国のことを想起せざるを得ないのだが、老人たちの証言が一方的な糾弾調になることはなかった。「日本の復興は、かつて敵同士だった日米が協力して成し遂げた。世界の国にも、そのように促すことができるだろう」との言葉が示す両国関係の成熟も、多様な証言を可能としているのだろう。


ゲスト / Guest

  • 米国人元戦争捕虜 / U.S. ex-POW

    米国 / USA

ページのTOPへ