2012年12月05日 12:00 〜 13:30 10階ホール
昼食会 武藤正敏 前駐韓国大使

会見メモ

前駐韓国大使の武藤正敏氏が、「日韓関係とどう向き合うか」とのテーマで話し、記者の質問に答えた。

司会 日本記者クラブ企画委員 倉重篤郎(毎日新聞)


会見リポート

韓国の若い人は日本が好きです

長髪の若々しい雰囲気。ソウルの場末の床屋に行っても、すぐに「日本の大使」とばれてしまうほど著名人だったようだ。というのも、大使在任中(2010年6月~12年10月)に3・11があり、過去最高額を記録した義援金の集まりに対するお礼で韓国メディアに出ずっぱり。その後の竹島、慰安婦問題でもまた別の意味で注目を浴びた。韓国語を自在に操る初のコリアンスクール出身大使として韓国側と丁々発止とやりあったのも印象を強めたのかもしれない。


「その私ですら、この間ソウルの街を歩いて嫌な思いをしたことは一度もありません。むしろ、日本側の対韓意識の方が悪いのでは」と心配する。


最大の懸案である慰安婦問題をどう解決するか。「ゲームのルールが変わった」として、両国間の紛争を処理してきた、かつてのような強力な政治的パイプや韓国政権内部の親日派の活躍には期待できない、との認識を表明、韓国の国民感情を真正面から受け止める必要がある、と力説した。


そのうえで「慰安婦問題はこれまでの日本の努力を知ってもらい、いかに現実的な解決策を探求するかが鍵になる」として、いわゆるアジア女性基金方式による一連の日本側の努力について改めて周知、啓発する必要があるとした。さらに、「私たちは戦前の問題と思っているが、戦時中の女性の人権問題という観点から考えるべきだ」とも述べた。


また、日韓はお互いに学ぶべき点の多い国、と位置づけ、日本が学ぶべきこととしては「韓国民の上昇志向」「大学の3割は外国語で授業している国際化教育」などを挙げた。


「韓国の若い人たちは、日本を好きなんだと思う。歴史問題は日韓関係の1つではあるが、大きな部分ではなくなっている。長い目で見ていく必要があります。両国関係は必ずや良くなります」と最後に力を込めた。


企画委員 毎日新聞論説委員長  倉重 篤郎

ゲスト / Guest

  • 武藤正敏 / Masatoshi Mutou

    日本 / Japan

    前駐韓国大使 / Former Ambassador of Japan to Korea

ページのTOPへ