2020年01月29日 14:00 〜 15:30 10階ホール
「2020年経済見通し」(4) 中国経済 李雪連・丸紅経済研究所シニア・アナリスト

会見メモ

中国経済と、米中対立が世界経済に与える影響などについて、丸紅経済研究所シニア・アナリストの李雪連氏に聞いた。李氏は2015年から現職。中国外交学院卒業後、北京のNEC関連企業、早大大学院などを経て丸紅に入社し、米戦略国際問題研究所(CSIS)中国部への出向経験もある。

司会 藤賀光雄 日本記者クラブ企画委員(日本経済新聞) 

李雪連氏(丸紅経済研究所ウェブサイト)


会見リポート

中国経済5・8%成長は可能

鈴木 美勝 (専門誌「外交」前編集長)

 李雪連氏の記者会見は、今年の中国経済を体系的に分析、よく整理されていた。

 

 近年の中国経済は「成長鈍化のイメージ」が否めない。だが、実質GDP、李克強指数、主要産業・地域の動向を見れば「景気減速は一服」、今年の経済成長目標5・8%は達成可能との認識を示した。下振れ要因として急浮上した新型コロナウイルス肺炎の影響を織り込んでも「5・8%を大きく割り込むようなハードランディングは起こらない」と断言したが、根拠は何か。最大の懸念・米中摩擦が〝一時休戦〟。そして、景気対策「最後の砦」不動産の販売規制解除が温存され、加えて大規模な財政出動、政策金利引き下げという計3枚のカードがある―と。

 

 新型肺炎の世界経済リスクと中国経済の強さを切り分け、最後に揮毫「天道酬勤(お天道様は勤勉な人に報いる)」を披露したが、コロナウイルス・リスクを巡る認識差は残った。

 


ゲスト / Guest

  • 李雪連 / Li Xuelian

    丸紅経済研究所シニア・アナリスト / senior analyst, Marubeni Research Institute

研究テーマ:2020年経済見通し

研究会回数:4

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