2018年10月09日 13:30 〜 15:00 10階ホール
パトリシア・フロア・次期駐日欧州連合大使 会見

会見メモ

EUの現状と課題、対日関係の進展や対アジア関係の構築などについて語った。保護主義や自国第一主義の脅威の中、法に基づく体制を尊重するEUは多国間主義のチャンピオンであり続けると強調した。だからこそ、各国が信頼できるEUとの関係に投資することがその国の利害をまもることになると。

 

司会 藤井彰夫 日本記者クラブ企画委員(日本経済新聞)


会見リポート

国際協調の重要性を強調

 「欧州連合(EU)は多国間主義のチャンピオンであり、今後もそうであり続ける」。9月に着任したばかりのパトリシア・フロア駐日欧州連合大使のメッセージは明解だった。

 米国第1主義を掲げ、脅しによる「2国間ディール」にまい進するトランプ米大統領の登場、EUからの離脱を目指す英国。世界ではEUが体現してきた多国間主義に逆行する動きが目立つ。EU域内でも、中東・アフリカからの大量の難民流入もあって反移民を訴える排外的な政治勢力が伸長。財政危機に苦しむイタリアとEUの摩擦など課題が山積している。

 ドイツ出身の外交官で国連のドイツ政府代表部で勤務経験があり、歴史研究者でもあるフロア大使。第2次大戦後の「国連を中心としたルールに基づく協調による国際体制」に強い支持を訴えた。

 外国人労働者の受け入れ拡大に動き始めた日本へのアドバイスを求めると、フロア大使はしっかりした制度を整えて合法的に受け入れることが重要と指摘した。

 経済連携協定(EPA)に署名した日本との協力関係を進めるとともに、EUとアジアの協力も深めていきたいと抱負を語った。

 記者会見修了後には、隣の部屋に場所を移し、大使の差し入れの欧州産ワインを片手に会見参加者との懇親会も開催した。大使はそこでも英国のEU離脱問題などについての質問に、ていねいに答えていたのが印象的だった。

 外交官になる前にジャーナリストもしていたフロア大使。日本記者クラブに向けて書いていただいたメッセージは「世界のジャーナリストへ。EUは報道の自由、言論の自由を守ることを支持する」という内容だった。


企画委員 日本経済新聞社上級論説委員  藤井 彰夫

ゲスト / Guest

  • パトリシア・フロア / Patricia Flor

    駐日欧州連合代表部 / Delegation of the European Union to Japan

    駐日欧州連合代表部代表・次期駐日欧州連合大使 / Ambassador-designate of the European Union to Japan, Head of the Delegation

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