2017年09月28日 15:40 〜 16:40 10階ホール
小池百合子 東京都知事 会見

会見メモ

衆院解散当日の会見。冒頭スピーチこそ、準備してきた資料を使いながら「今後の都政の主な課題」だったが、まさに「希望の党」党首としての発言だった。小池氏は「今の国会が変わらない限り都政でしっかりと頑張る」と語ったが、さて――。

 

 司会 瀬口晴義 日本記者クラブ企画委員(東京新聞)  

YouTube会見動画

会見詳録


会見リポート

政権奪取に意欲示すも自身の衆院出馬は強く否定

 それは計ったような絶妙のタイミングだった。9月28日午後。小池百合子東京都知事は冒頭、こう切り出した。「日にちをずらしたら、飛んで火にいる何とかになった」

 

 記者会見は当初、8月末に予定されていたが、後日、都臨時会の開会日程が入り、再設定されたのが、この日だった。前日には自ら代表を務める希望の党が旗揚げし、当日は会見3時間半前に衆院が解散されたばかり。当然ながらクラブの会場を多くの報道陣が埋め尽くした。最大の焦点は小池氏の衆院選出馬の可能性だった。

 

 これについて小池氏は質疑応答に先立ち、日本では首相が国会に拘束されすぎている点を指摘してこう語った。「私が国政に戻るのではないかと、朝から晩までテレビでいろいろ賑わっているが、私は今の国会が変わらない限り都政でしっかり頑張る。私のエネルギーはまず都の方に置き、東京五輪・パラリンピックの準備をしっかりやる」

 

 強い否定に聞こえるが、出馬を完全否定しなかったのも事実だ。このため会見後も小池氏の衆院選出馬説はやむことはなかった。筆者の勘では、小池氏は出馬説を公示直前まで完全否定せずにメディアの注意を引き、結局は都知事にとどまる戦略とみているのだが…。

 

 一方で、小池氏は安倍政権への対決姿勢を鮮明にした。今回の選挙で政権奪取を狙うかと聞かれると「最初から野党を狙って選挙に臨むことはない」と言い切った。安倍晋三首相が9月解散に踏み切ったことには「北朝鮮情勢が厳しい中、2019年の消費税増税の使い道で信を問うのはお門違いだ」と批判。「加計学園」疑惑に関しては「お友達優先の特区や、しがらみの中での改革は改革とは言わない」と断じた。

 

 記者側から憲法問題について安倍氏との差異が分からないと指摘された小池氏は、首相が目指す憲法9条改正を引き合いに「これまで(自衛隊は)合憲と言っていたのに、3項を付け加えるのは理解に苦しむ」と難じた。

 

 会見中、民進党が両院議員総会で希望への「合流」了承の一報が入ると、「民進党の前原誠司代表は大変重い決断をした」と評価。同時に、民進党側からの公認申請は個別に精査する考えも示した。

 

 会見時間は約70分間に及んだ。都政の課題や取り組みについては前段でスライドを使いながら説明したが、短めに切り上げた。会見前は、都政中心の話になり国政には踏み込まないのではと危ぶむ向きもあったが、杞憂だった。「私はオンとオフがはっきりしているの」。小池氏が時々口にする言葉だ。この日は明らかに「オン」状態だった。

 


時事通信社解説委員長  山田惠資

ゲスト / Guest

  • 小池百合子 / Yuriko Koike

    日本 / Japan

    東京都知事 / Governor of Tokyo

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