会見リポート
2015年04月15日
11:00 〜 12:00
10階ホール
グリアOECD事務総長 対日経済審査2015年版発表会見
会見メモ
2015年対日審査報告書の発表のため、グリア事務総長(写真右)、ランダル・ジョーンズ(Randall Jones)経済局日本・韓国課長が会見し、記者の質問に答えた。兒玉和夫OECD日本政府代表部大使も出席し、報告書に関する日本政府のコメントを述べた。
司会 軽部謙介 日本記者クラブ企画委員(時事通信)
通訳 長井鞠子、安達裕美(サイマル・インターナショナル)
2015年対日審査報告書
会見リポート
2015年版対日審査報告書発表 構造改革、次は政府の出番
瀬能 繁 (日本経済新聞編集委員兼論説委員)
日本記者クラブでの会見は9回目。いつもながら大きな身ぶり手ぶりを交え、日本の構造改革を熱く語った。安倍晋三政権の経済政策「アベノミクス」をひとまず評価しつつ、より中長期の日本経済の課題に照準を当ててきた。
「15歳の学力テストで日本は常にトップで、研究開発(R&D)投資も多い。それなのに、なぜ日本の労働生産性は低いのか」と問いかけ、「起業率が低い」「女性の労働参加率が低い」などと一気にまくしたてた。
最大の懸念は、先進国で最悪の日本の財政事情だろう。高い法人税率を下げながら「消費税率を10%に上げ、さらにもっと上げる必要がある」と直言した。
多くの先進国では、中央銀行が量的金融緩和政策を導入している一方で、政府による構造改革の遅れが目立つ。グリア氏は「黒田(日銀総裁)さんはいい仕事をしているが、金融政策には限界はある」。次は政府の出番、というのが安倍政権への強いメッセージだろう。
ゲスト / Guest
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アンヘル・グリア / Ángel Gurría
OECD事務総長 / Secretary-General, OECD