2007年12月04日 00:00 〜 00:00
クレイグ・マクルア・国際エイズ学会事務局長「HIV/エイズ」26

会見リポート

洞爺湖の首脳の指導力に期待

宮田 一雄 (産経新聞編集局編集委員)

カナダのトロントで一昨年8月に開かれた第16回国際エイズ会議は世界中から2万5000人が参加し、取材にあたるメディア関係者だけでも2500人に達していた。

1994年には横浜で第10回会議が開かれたので、取材された方もいると思うが、そのとてつもない大会議を2年に1回、主催しているのが国際エイズ学会(IAS)である。

マクルア事務局長によると、IAS自体、174カ国約1万人の会員を有するHIV/エイズ分野で世界有数の専門家集団であり、来年創立20周年を迎える。

隔年開催の国際エイズ会議の他に、その間の年には医学研究者を中心にした学会も主催している。また、各国政府に政策の実現を求める働きかけとして現在は(1)HIV陽性者に対する入国規制の撤廃(2)途上国の医療従事者不足の解消─にとくに力を入れて取り組んでいるという。

HIV陽性者に対する入国規制は公衆衛生の観点からまったく根拠のないものなのに、いまなお数カ国で規制が残っている。IASは大国である米国と中国には、とくに強く規制撤廃を求めており、中国からは最近、08年までに必要な法改正を行うとIASに連絡があった。

医療従事者不足は途上国全体で400万人、アフリカだけで100万人を超え、エイズで多くの人材が失われていく、人材育成ができない、育てても先進国に流出してしまうなどさまざまな原因があるという。

今年は8月にメキシコシティで第17回国際エイズ会議が開かれる。マクルア氏は日本に会議の支援を求めるとともに、2000年の九州沖縄サミットを「国際保健分野で重要な意味を持つ会議」と高く評価し、今年7月の北海道洞爺湖サミットでも各国首脳がエイズ政策で指導力を発揮することに期待を表明した。

ゲスト / Guest

  • クレイグ・マクルア / Craig McClure

    国際エイズ学会事務局長 / Secretary-General, International AIDS Society

研究テーマ:HIV/エイズ

研究会回数:26

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