2024年04月22日 13:30 〜 14:30 10階ホール
渕上玲子・日本弁護士連合会会長 会見

会見メモ

4月1日に、女性として初めて日本弁護士連合会の会長に就任した渕上玲子さんが「女性法曹のあゆみ」をテーマに登壇した。

弁護士登録は1983年で司法修習第35期。女性比率が初めて10%を超えた年だったという。男女雇用機会均等法ができる前で事務所訪問の際に「女性は採用しない」という言葉を受け、「反発も覚えた」と振り返った。

会見では、法曹会や弁護士において女性比率がどう変化してきたのかをデータから振り返るとともに、さらなる拡大に向けた課題も示した。

弁護士については、組織内弁護士に限れば女性比率は4割を超えるが、全体では2割強にとどまる。特に一般弁護士において「産休や育休の取得時における事務所との関係、業務の中断によるキャリア上の課題がある」とし、課題解決に向けた取り組みの必要性を強調した。

自身の役割については「司法だけでなく、社会全体の男女差別をなくすこと、男女共同参画を推進すること」。選択的夫婦別姓の実現を着実に進める考えも示した。

また家族のあり方が多様化する中で家事事件が増加の一途をたどっている状況にも触れ、「家庭裁判所での紛争解決のスピードと実を上げるため人的、物的面での拡充も必要」と述べた。

 

司会 井田香奈子 日本記者クラブ企画委員(朝日新聞社)


ゲスト / Guest

  • 渕上玲子 / Reiko FUCHIGAMI

    日本弁護士連合会会長 / President, Japan Federation of Bar Associations (JFBA)

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