2015年05月13日 13:00 〜 14:00 10階ホール
前泊博盛 沖縄国際大学教授(元琉球新報論説委員長) 「沖縄から考える」②

会見メモ

沖縄国際大学の前泊博盛教授が、日米地位協定や沖縄の現状をまじえながら、辺野古基地建設についての考え方を指摘し、記者の質問に答えた。
司会 軽部謙介 日本記者クラブ企画委員(時事通信)


会見リポート

「本土メディア」に宿題残す

軽部 謙介 (企画委員 時事通信解説委員長)

「嫌沖本」とでも呼ぶべき出版物まで書店に並ぶ日本の言論状況に、沖縄は強いいら立ちを感じている。

 

この日の会見でも「本土メディア」という単語が何回出ててきただろう。「もっと事実をきちんとチェックしてください」とも。

 

▽日本政府はこの島に何人の米兵がいるのかを正確に把握していない。だとしたら「在沖海兵隊の18000人中8000人がグアムに移転する」との日米合意に根拠はあるのか。米軍の中には正直に「今は5000人しかいない」と教えてくれた幹部もいる。5000マイナス8000=マイナス3000…?

 

▽普天間基地で復帰後に発生した事故の数は15件。嘉手納基地の405件よりも圧倒的に少ない。普天間が「世界一危ない」なら嘉手納は「宇宙一」なのか…?

 

こんな例が次々に示された。「沖縄の負担軽減」と喧伝されてきた施策であっても再検証の必要があるようだ。防衛大臣を務めた専門家に「軍事的に見れば沖縄に米軍基地を置く理由はない」と言われた問題であればこそ、本土メディアも一層の検証を求められている。


ゲスト / Guest

  • 前泊博盛

    沖縄国際大学教授

研究テーマ:沖縄から考える

研究会回数:2

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