2015年04月09日 15:00 〜 16:00 会見場(9階)
研究会「国連:グローバル問題への対応と課題」 植木安弘・上智大学教授

会見メモ

国連広報局に30年以上勤め、イラクでの国連大量破壊兵器査察団報道官などを務めた植木安弘・上智大学教授が会見し、記者の質問に答えた。
司会 杉田弘毅 日本記者クラブ企画委員(共同通信)


会見リポート

安保理改革 めざすは恒常的な非常任理事国

谷田 邦一 (朝日新聞専門記者(防衛担当))

「常任理事国入りをめざすより、安保理の中に(非常任理事国として)恒常的にいることが大事なのではないか」

 

安保理改革を考える時、日本は何を一番重視すべきか。イラクでは大量破壊兵器査察団の広報官、スマトラ沖大地震の被災地インドネシアでは人道支援広報官。そして国連事務局広報官として約30年に及ぶ国連経験をもとに、かねての持論「2段階改革案」について熱く語った。

 

まず非常任理事国の数を今の10から16に増やし安保理の包括的な見直しを行う。日本は恒常的に非常任理事国として進んで貢献度をアピールし、常任理事国入りを実現させるという道筋を描く。

 

こうした国連にまつわる提言やエピソードを新著『国連広報官に学ぶ問題解決力の磨き方』にまとめた。国連を退職後、昨春からは母校・上智大で、国際社会で活躍できる人材の育成にあたる。

 

内向きと言われる日本の若者の感想は?と尋ねられ、こう答えた。「日本の大学生のレベルはかなり低い。もっと進んで外国に出て視野を広め、外から日本を見直してほしい」。先駆からの厳しいメッセージと受け止めた。


ゲスト / Guest

  • 植木安弘

    上智大学教授

研究テーマ:国連:グローバル問題への対応と課題

ページのTOPへ