2014年10月22日 15:00 〜 16:15 10階ホール
オリバー・ホーア氏 「サイバーセキュリティ」⑨

会見メモ

2012年ロンドン五輪・パラリンピックのサイバーセキュリティ担当主任を務めたオリバー・ホーアさんが会見した。自身の経験から「サイバー攻撃は不可避なので、2020年東京五輪・パラリンピックに向け、日本は官民協力などによる対応を早急に構築すべきだ」と提案した。

司会 川上高志 日本記者クラブ企画委員(共同通信)

通訳 長井鞠子(サイマル・インターナショナル)


会見リポート

2020年東京五輪 われわれに備えはできるのか

川上 高志 (企画委員 共同通信編集局次長)

「6年先はあっという間ですよ」と言われても近年の技術革新の速さに戸惑う身には、具体的な脅威も対処法も思い及ばないのが現実だ。


2012年のロンドン五輪で英国内閣府のサイバーセキュリティ担当を務めたホーア氏は、20年の東京五輪までには「あらゆる種類のイノベーションが進展する」と指摘。サイバー攻撃は「不可避」との前提で早急に準備を始める必要性を強調した。


ロンドン五輪でもさまざまなサイバー攻撃があったという。「テスト、テスト、テスト…」。氏が繰り返したのはリハーサルの重要さだ。


さらにサイバーテロ対策、情報収集、警察などを統合した官民連携体制の構築が有効と述べた。「国家的な行事では皆が一致協力するものです」と楽観的な見方も示したが、縦割り社会の日本にはまさに不得手な分野ではないかと思う。


巨大イベント・五輪は「放送されなければ存在しないに等しい」とも語った。ロンドンでは、緊急事態にはメディアが補完し合う態勢が取られたという。われわれにその準備ができるか。そう考えると確かに6年はあっという間だろう。


ゲスト / Guest

  • オリバー・ホーア氏 / Oliver Hoare

    イギリス / U.K.

    2012年ロンドン五輪・パラリンピック サイバーセキュリティ担当主任 / former head of cyber security for the Olympics 2012

研究テーマ:サイバーセキュリティ

研究会回数:9

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