2014年03月11日 11:00 〜 12:00 10階ホール
リンケビチュウス リトアニア外相 記者会見

会見メモ

リトアニアのリンケビチュウス外相が会見した。1990年に独立回復した自国の経験を踏まえ、ウクライナ情勢に関する質問に答えた。

司会 脇祐三 日本記者クラブ企画委員(日本経済新聞)

通訳 澄田美都子(サイマル・インターナショナル)


会見リポート

ロシアの行動は侵略行為と強調

三好 範英 (読売新聞編集委員)

時節柄、ウクライナ情勢に質問が集中した。リトアニアはウクライナ同様、ソ連共和国だったが、1991年に独立を達成した点で共通する。ロシアの出方に最も神経をとがらせている国の1つだ。


リトアニアは昨年後半、欧州連合(EU)議長国、今年から2年間、国連安保理非常任理事国を務める。外相はロシアの行動は侵略行為であることは明白で、領土の一体性を保たねばならないと強調。その点でEUは一致しており、原則で譲歩しては国際正義を保つことができないと繰り返した。


また、クリミア自治共和国の住民投票については認められないと断言し、段階的な制裁強化で圧力をかける方針を示した。日本に対してもウクライナ政府への支援強化を期待すると述べた。


もうひとつ、日本で関心が持たれているテーマであるビサギナス原発に関しては、引き続き日立製作所と協力し建設を推進したい、と明言した。


冒頭に、会見が行われた3月11日が、リトアニアがソ連からの独立宣言をした記念日であることに触れた。「独立国の外相になろうとはソ連時代は夢にも思わなかった。われわれの世代は幸運な世代だ」と感慨深く語った。


ゲスト / Guest

  • リナス・リンケビチュウス / Linas Linkevičius

    リトアニア / Lithuania

    外相 / Foreign Minister

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