2014年01月20日 15:00 〜 16:30 10階ホール
研究会「2014年 経済見通し」菅野雅明 JPモルガン証券チーフエコノミスト

会見メモ

新年恒例の日本記者クラブ研究会「経済見通し」の第1回目。JPモルガン証券の菅野雅明チーフエコノミストが「2014年の世界・日本経済展望~低インフレ下の金融緩和が景気下支え」をテーマ(2014年1月20日時点の見解)に話し、記者の質問に答えた。
司会 日本記者クラブ企画委員 安井孝之(朝日新聞)


会見リポート

予期せぬリスクに注意

村田 泰夫 (企画委員 朝日新聞出身)

世界経済は波乱含みだ。一見好調な米国経済だが金融緩和の縮小という爆弾を抱えているし、南欧の財政危機をしのいだ欧州ではデフレ圧力が強まっている。中国はバブル化した経済をいかに軟着陸させるか、かじ取りが難しい。


こうした予見できるリスクは、おそらく顕現化させずにクリアできるだろうと菅野氏は楽観的にみる。低インフレ下の金融緩和が世界や日本の景気を下支えしている。


しかし、落とし穴はある。注目していなかった国で破綻が表面化し、それをきっかけに、新興国から資金を引き揚げる動きが出てきて、大きなパニックを招くことがあるかもしれないという。


菅野氏の予感は、現実のものとなった。会見の数日後、アルゼンチンペソが急落し、トルコや南アフリカの通貨下落に波及した。米国の金融緩和の縮小が背景にあり、新興国の通貨の「変調」から目が離せない。


ゲスト / Guest

  • 菅野雅明 / Kanno Masaaki

    日本 / Japan

    JPモルガン証券チーフエコノミスト / Chief Economist, JPMorgan Securities Japan Co

研究テーマ:2014年 経済見通し

研究会回数:0

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