2013年11月11日 16:00 〜 17:00 10階ホール  
古賀伸明 連合会長 記者会見

会見メモ

司会 日本記者クラブ企画委員 水野裕司(日本経済新聞)

会見リポート

賃上げ要求は明言も、原発では言葉濁す

大澤 賢 (中日新聞・東京新聞出身)

非正規雇用の増加と減り続ける給料、ブラック企業に追い出し部屋と、雇用の現場は傷みが激しい。安倍政権は経済界に賃上げ要請する一方、解雇ルールの見直しなど労働規制の緩和を目指している。


厳しさを増す雇用情勢に対して、国内最大のナショナルセンターのトップから窮状打開の強いメッセージが出るものと期待された。


冒頭、3期目の課題として①2020年までに1000万連合の実現②民主党の再建③労働規制緩和と強く対峙─などと強調。焦点の来年の春闘については「賃金の底上げと月例賃金引き上げにこだわる」と明言し、5年ぶりにベアを統一要求に掲げる姿勢を示した。


しかし、質疑に入るとトーンが落ちた。労組のパワーアップをどう図るかとの問いには「企業内組合がウイングをどこまで広げていくかにかかる」、非正規雇用や追い出し部屋問題では「組合組織のない所に出掛けて話し合っていく。現場の問題は一つ一つ解決していくしかない」と慎重な答え。小泉元首相の原発ゼロ発言については「いろいろ考えた上での発言なのかと思う」と言葉を濁した。


古賀氏の手堅さには定評があるとはいえ、〝闘う連合〟の姿が見えなかったのは残念だった。


ゲスト / Guest

  • 古賀伸明 / Nobuaki Koga

    日本 / Japan

    連合会長 / President of RENGO(Japanese Trade Union Confederation)

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