2008年10月06日 00:00 〜 00:00
武見敬三・前参議院議員/マイケル・ライシュ・ハーバード大学公衆衛生大学院教授

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会見リポート

安保の観点からの国際保健戦略

宮田 一雄 (産経新聞編集局編集委員)

7月の北海道洞爺湖サミットを取材した際、外務省担当者や保健分野のNGO関係者がしばしば「武見プロセス」に言及する場面があった。

サミットの重要議題のひとつである国際保健課題について、準備段階で政府と民間の両方の意見を集約する枠組みが作られ、そのキーマンの役割を果たしたのが武見さんだったという。

昨年夏の参院選で落選した直後、武見さんのもとに「やることがないならこっちで勉強したら」とライシュ教授から誘いの電話がかかってきた。武見さんがこの1年、国際保健に大きく関与してきたのはそれがきっかけだった。著名な公衆衛生学者であるライシュ教授と政治家としての経験豊富な武見さんのお二人の会見は、安全保障の観点から日本の21世紀の保健戦略、援助戦略といったものを考えるうえでも示唆に富むものだろう。

武見さんがハーバード大学で研究員生活を開始しようとしていた昨年9月、東京では「感染症対策などの分野で貢献の実績がある日本が、より重要な役割を果たせるよう官民一体となって提言を行おう」と、サミットに向けた研究対話プロジェクトが発足している。

その事務局が財団法人国際交流センターに置かれ、日米を往復する武見さんがまとめ役の主査となったことから、国際機関やNGOの意見を集約するその後の対話の枠組み全体が「武見プロセス」と呼ばれるようになったという。

11月3、4日にはそのサミットの成果を今後に生かし、保健システム強化をはかるためのシンポが東京で開かれた。会見では、そうしたフォローアップの動きも紹介された。

ゲスト / Guest

  • 武見敬三 / Keizo TAKEMI

    日本 / Japan

    前参議院議員 / Former Member of the House of Councillors

  • マイケル・ライシュ / Michael R. Reich

    アメリカ / USA

    ハーバード大学公衆衛生大学院教授 / Professor, Harvard School of Public Health

研究テーマ:国際保健の課題と武見プロセス

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