会見リポート
2008年03月26日
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グエン・ティエン・ニャン・ベトナム副首相・教育訓練相
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会見リポート
留学生千人プロジェクト
渡辺 健作 (時事通信外信部)
ベトナム戦争は30年以上も前に終結したが、戦争の後遺症として障害を持って生まれた子どもたちがいる。悲しい現実を指摘しつつも、「米国人がベトナムに来ると、米国に対する憎しみがなくなっていることに驚く」とニャン氏は言う。「過去を教訓としながらも常に前向きに」との姿勢がそんな空気を生み出しているのかもしれない。
ドイモイ政策で「市場経済」に舵を切ったベトナムだが、教育面での遅れは否めず、義務教育の年齢引き上げとともに高等教育の充実を目指している。今後12年間に博士号取得者を2万人確保する国家プロジェクトを掲げた。今回の来日でも、そのうちの1000人を日本に留学させることで合意した。
今年で日本とベトナムは国交樹立35周年を迎える。日本に対する期待は大きいが、日本側にとっても教育面での関係強化は重要だ。ニャン氏は「1000人が留学すれば、1000人の『大使』が帰国して日本に対する信頼を100万人の学生に教えることになる」と話す。
エリートらしく謹厳実直な語り口に終始したが、ベトナム人記者がベトナム語で質問すると、隣に座る英語の日本人通訳に「私が通訳しますよ」と気遣いをみせる場面も。会見を終えて壇上から降りる間際、記者たちに「See you later in Vietnam」と笑顔で声を掛け、最後に気さくな素顔を見せた。
ゲスト / Guest
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グエン・ティエン・ニャン
ベトナム / Vietnam
副首相・教育訓練相 / Vice Prime Minister/Minister of Education and Training