2005年07月26日 00:00 〜 00:00
片山虎之助・参院自民党幹事長

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会見リポート

修正、継続審議はない  

大室 真生 (時事通信編集局政治部長)

郵政民営化法案の参院採決を前にして、まさに渦中の人の登壇だ。参院で否決されれば小泉首相は衆院の解散に踏み切るとみられている状況での会見だっただけに、「法案成立は五分五分だ」「読み切れていない」と、口を突いて出てくる言葉はいずれも慎重だった。われわれに予断を与えるようなことは避けようとしているのがよく分かる。しかし、もともとの人柄のせいか、終始笑みを浮かべていた。あのほほ笑みは余裕の表れなのか、それとも開き直った心境を反映していたのだろうか。

自民党の青木幹雄参院議員会長が参院のドンなら、片山虎之助参院幹事長は親分を支えるまとめ役だ。郵政法案が衆院をわずか5票差で通過したその瞬間から、参院議員一人ひとりが脚光を浴びた。特に片山氏の動きに視線が集まる。

この日の会見では、片山氏の冒頭発言も質疑も郵政に集中。「皆さんはどっちが勝つか負けるか票読みしているが、そんな簡単な話ではない」「参院の反対は、静かな反対、まじめな反対なんですよ」と説得が難しいことを強調。法案再修正や、臨時国会への継続審議による妥協の可能性に関しては、「あり得ない」と明快に否定。「可決か否決かしかない。否決されたら、小泉さんの性格や言動からためらうことなく解散する」と言い切った。

「そうならないように最大限の努力をする」と反対派議員の説得に全力を挙げる考えを強調していたが、努力が実を結んだかどうかは、この原稿が読まれる頃には判明している。

揮毫は「積小為大」(小を積もって大を為す)。一人ひとりを説得して、何とか政局混乱を回避させたいという思いの表れと受け止めた。

ゲスト / Guest

  • 片山虎之助 / Toranosuke Katayama

    参院自民党幹事長 / the Secretary‐General of the Liberal‐Democratic Party

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